都市大塩尻のダブルエースか、打の佐久長聖か 長野大会30日に決勝
第104回全国高校野球選手権長野大会の決勝が30日午前10時に長野オリンピックスタジアムである。2回目の夏の甲子園出場を目指す東京都市大塩尻と、ノーシードから9回目の出場を目指す佐久長聖の顔合わせとなった。佐久長聖の上位打線が、東京都市大塩尻が誇る二枚看板のエースを打ち崩せるかがポイントになりそうだ。(高億翔)
■東京都市大塩尻
東京都市大塩尻は準決勝までの5試合を計6失点と2人のエースを中心に、守り勝つ野球で接戦をものにしてきた。
主将の今野瑠斗(3年)は140キロ超の直球と多彩な変化球が武器。延長10回となった4回戦、準決勝など3試合を完投、計27回を4失点と安定感がある。左腕の三沢俊介(同)も2試合を完投。準々決勝はキレの良い球で11三振を奪った。
チーム打率は3割3分5厘と派手さはないが、どこからでも好機を作れる。中軸の清水智史(2年)は打率5割に迫る。山田朝斗(3年)も長打力がある。下位打線の坂入虎良彦(同)も打率4割超としぶとさが光る。今野の打順は7番だが、4回戦はサヨナラ打、準決勝は決勝点となる3点本塁打を放つなど打撃でも存在感がある。
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2回戦 7―0岩村田(8回コールド)
3回戦 4―2中野西
4回戦 3―2飯田OIDE長姫(延長10回)
準々決勝 3―0伊那北
準決勝 3―2上田西
■佐久長聖
6試合を勝ち上がった佐久長聖はAシード3校を破り勢いに乗る。チーム打率3割7分7厘、計44得点(1試合平均7・3得点)と打撃が好調だ。
犠打や盗塁など足技を絡め「先行逃げ切り」の試合運びを得意とする。Aシード校相手の3試合はいずれも初回に先制し、主導権を握った。打線の中心は主将で4番の寺尾拳聖(3年)。得点機に強く、チーム最多の9打点と打線の火付け役を担う。上位の藤沢直輝(2年)、柳沢悠太(同)、岡田昂大(3年)を中心に手堅い打者がそろう。チームの三振数はわずか6で、粘り強い打線は相手投手にとってはやりづらい。
準決勝を完投した広田龍星(同)を中心に投手陣も調子を上げており、直近2試合は2失点と安定している。守備ではここまでわずか2失策と堅守が光る。
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1回戦 11―0箕輪進修(5回コールド)
2回戦 11―1田川(6回コールド)
3回戦 4―0長野工
4回戦 10―7松本国際
準々決勝 5―1篠ノ井
準決勝 3―1小諸商