初の決勝、たぐりよせた絶妙スクイズ 帝京大可児・渡辺の小技光る
(26日、高校野球岐阜大会準決勝、帝京大可児6―4中京)
帝京大可児の渡辺春輝選手(3年)がつなぎ役として小技を決め、2番打者の役割を果たし、チーム初の決勝進出に貢献した。
同点で迎えた七回、先頭の可児竜聖選手(3年)が四球で出塁。田口聖記監督は「送りバントでは勝てない。仕掛けるしかない」と積極策に出た。
2ボール1ストライクから、バントの構えから打ちにいくバスター、そして走者が投球とともに走り出すエンドランのサインを出した。
渡辺春選手は「何とかしてつなごう」と直球に食らいつき、二遊間をしぶとくゴロで破り、一、三塁と好機を広げ、その後の勝ち越しにつながった。
田口監督は「あの一打が大きかった」と話した。
さらに八回1死一、三塁からはセーフティースクイズ(記録は内野安打)を試み、貴重な追加点を挙げた。一回にも無死一塁から犠打を決め、先制点に絡む働きをみせた。
渡辺春選手は準々決勝までの4試合で13打数1安打と不振だったが、この日は3安打と復調の兆しをみせた。「決勝でも1点にこだわった野球をしたい」と意気込む。