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ホームランに魅せられて 創学館の石川侑弥

2022年7月20日11時00分

朝日新聞DIGITAL

 (19日、高校野球山形大会準々決勝、東海大山形11―4創学館)

 五回裏、創学館の攻撃。2死走者なしで右打席に入った石川侑弥君(3年)は、あの感覚を想像し、わくわくしていた。観客の歓声を聞きながら、ダイヤモンドをゆっくりと一周する。球場にいる全員が自分に注目する――。

 狙い球は得意とする速球。この日の相手投手が投げる130キロ台後半は、ちょうど打ちごろだ。

 1球目、いきなり外角の直球でストライクを取られた。厳しいコースで手は出なかったが焦りはなかった。「もっと甘い球が来る」。2球目は外角のスライダーでストライク。狙い球ではなく、見送った。

 3球目。「ショートバウンドのスライダーで外してくるかな」。1球見送るつもりでいたが、来た。内角寄りの真ん中直球。体が自然と動いた。

 「フワッ」と体全体の力が抜けた状態で、バットが前に出る。ボールをバットの真芯がとらえるのが見えた。最後まで振り切る完璧なスイング。打球は左中間に飛んだ。

 「入ってくれ!」。行方を見守ったが、飛距離はわずかに足りず、二塁打。塁上での表情は硬かった。「長打を打てたのはすごくうれしかった。でも、ホームランじゃないので悔しさもありました」。試合後、笑った。

 「かっこいい」。いつの頃からか、本塁打にあこがれを抱くように。ダイヤモンドをまわる選手を見つめ、自分もと思うようになった。

 高校に入り、冬季に1日500回の素振りなどをこなした。次第に打球の飛距離が伸びた。2年秋の練習試合で初めて本塁打を放つと、その後も安定して打てるように。打った瞬間の体全体の感覚、保護者の歓声、ベンチで自分を迎える仲間の喜び。忘れられなくなった。

 もっと本塁打を打ちたい。素朴な喜びを、大学でも追い求めるつもりだ。(平川仁)

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