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注目されていた親友のエース、追いかけた捕手の願い「また一緒に」

2022年7月13日21時35分

朝日新聞DIGITAL

 (13日、高校野球秋田大会3回戦、横手3―10秋田北鷹)

 二回、先発投手を継投した横手のエース、佐藤陽永(ようえい)君(3年)は、もがいていた。捕手の鵜沼貴大君(3年)が歩み寄り、「大丈夫だ」と声をかけたが、相手の長い攻撃はなお続いた。

 中学時代からバッテリーの2人は、いつも一緒に帰る「一番の仲良し」だ。1年の時、鵜沼君がほかのクラスの女子に告白して振られた時も、佐藤君は「ドンマイ」と笑ってくれた。

 佐藤君は昨夏、背番号1を背負って3試合を完封。県内に名前が知れ渡った。

 一方、ベンチ外の鵜沼君はボールボーイだった。

 三振を奪った後にほえる佐藤君を「格好いいな」と見ていたけど、いつもインタビューを受ける姿がうらやましくて、「置いていかれた」と感じていた。

 その夏、試合に負けた佐藤君が泣いているのをテレビで見て驚いた。「陽永は普段は泣かないから。2年生エースの重圧って、すごかったんだなと思った」

 新チームになってから、佐藤君と再びバッテリーを組めるようになった。

 制球が良く、構えたところに投げてくれるから、受けていて本当に楽しかった。「ピンチも一緒に何度も乗り越えてきた」。やっと一緒に戦えると、自信を持って臨んだ夏だった。

 2人の最後の試合は、大差を追う展開が続いた。

 五回終了後。横手のベンチ裏では、不安になった女子マネジャー2人が抱き合って泣いていた。その近くで鵜沼君は一人、黙々と素振りを繰り返していた。

 七回裏。2死満塁から打たれてコールドで負けた。佐藤君はマウンドにしゃがみ込み、鵜沼君は手をついたまま動けなかった。相手の校歌を聞いた後、2人でクールダウンのためにキャッチボールした。佐藤君は「楽しかったことを思い出して、負けた実感が湧いた」と言葉を詰まらせた。

 「苦しいこともあったけど、野球の試合は楽しくて」と鵜沼君。「陽永と、また一緒にキャッチボールができたらいいなと思ってます」と言った。(北上田剛)

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