交通事故死した野球部員へ「一緒に戦った気持ち」 吉井高校野球部
10日、高校野球群馬大会1回戦、桐生第一14―0吉井
吉井の主将・久保温矢(3年)は言った。
「見てくれているじゃなくて、一緒に戦っている気持ちだった」
今年1月、チームメートの村山和駿(かずとし)さんが交通事故で亡くなった。この日のベンチには村山さんの写真を飾った。エースで4番の久保は打席やマウンドに向かうたびに、写真を見て「頑張ろう」と自らを奮い立たせた。
相手は強豪の桐生第一。一回から本塁打を浴びるなど、先行を許した。三回は三者凡退に抑えたが、その後は相手の強力打線に苦しんだ。でも、マウンドに集まった仲間から「エースのお前にしか抑えられない」と励まされ、気持ちを切り替えた。
結果は五回コールド負け。相手は強いチームだとわかっていたが、悔しさに涙が止まらなかった。「わがままばかり言ったけど、ついてきてくれたメンバーには本当に感謝しかない」(有元愛美子)