泉ケ丘―ウルスラの強豪が激突、宮崎商のエースも注目 宮崎大会展望
47校が参加する第104回全国高校野球選手権宮崎大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)。9日に開幕し、ひなたサンマリンスタジアム宮崎(宮崎市熊野)とアイビースタジアム(同市跡江)で熱戦を繰り広げる。順調に進めば決勝は26日。C、Dパートの大会展望を紹介する。(構成・平塚学)
――Cパートの展望は。第3シードの都城泉ケ丘、第6シード小林秀峰のほか泉ケ丘と初戦で当たる聖心ウルスラ、宮崎日大もいる。日章学園や富島、延岡学園などのAと並ぶ激戦パートではないか。
三原 泉ケ丘は準優勝した県選手権では投手力が不安だった。攻撃は伝統の機動力が健在だ。
餅原 泉ケ丘の投手は右左で3、4人いる。継投でどう戦うかがポイントだ。一番いい球を投げるのは捕手の浜田君。県選手権でも軸になっていた。機動力に加え中軸打線が好調で、粘りもある。
浜田 ウルスラは、中堅を守る小路君がけがをして投手として投げられなかった。そこに林君が台頭し、球速140キロ前後を出せる。小路君も投げられるようになってきている。2人が実力を出せば簡単に点を取れない。捕手の俵迫君は肩がいいので、泉ケ丘の機動力といい勝負だ。
三原 ウルスラは青柳主将と辰口君の二遊間もいい。シード校でないのが不思議なくらい。宮崎日大も力がある。打撃はびっくりするくらい飛ばせる。投手次第でシード校並みの力を出す。
猪股 秀峰は投手陣が田口主将、鹿嶋君、田中悠君、熊ノ迫君といるが、みな140キロ前後を投げられるようになり、安定してきた。秋の大会で優勝している実績もある。投攻守とバランスもいい。夏に向けていいチームを作ってくるのではないか。
三原 秀峰は秋の勢いが出れば怖いチームだ。
浜田 2回戦で対戦する延岡もいいチームだが、捕手の矢野君がけがからどこまで回復しているか。
三原 矢野君がいるといないとでは、延岡は7、8割違うチームになる。矢野君次第だ。捕手としてリードもうまい。
浜田 矢野君は打撃もいい。ほかの選手も振りが鋭い。投手は山本君と入江主将と2人いる。はまればなかなか点は取れない。
――Dパートはどうだろう。昨夏の優勝校、宮崎商は、エースの長友主将が投げずに第7シードに入った。
猪股 長友君は回復してきていると聞いた。140キロ中盤を投げるので、投手次第で上位に食い込むのではないか。互いに勝ち上がれば3回戦で当たる都城商にはエース宮山君がいる。
三原 都城商の宮山君は今大会を代表する右腕で注目したい。餅原監督はどう見ているのか?
餅原 夏に向け自分に足りないことに取り組んでいる。いいコースをしっかり突けること。決め球の変化球を持つこと。
――宮山君は春の大会でノーヒットノーランも達成した。三振を奪える投手がいるのは大きい。
浜田 延岡工は打線がいい。直球に強い。高田君と岩崎君は長打力がある。
三原 都城西―宮崎西は面白い。都城西の横山君は140キロ台を投げ、宮崎西の安藤君はスピンの利いた球が投げられる。日南は1年生が十分戦力になっていた。大田原君、江藤主将とセンスのある3年生がいて、手ごわい印象だ。
――高鍋―日南学園は2回戦屈指の好カード。日南学園が県選手権1回戦は5―3で競り勝っており、選手権で優勝、第2シードになった。
猪股 高鍋は強豪校と戦い力をつけている。左腕の山床君がおり、186センチの岩崎君が中軸を打つ。面白い試合になるのではないか。
三原 日南学園は打線がいい。足を使った攻めもうまい。エース田中君は安定してきた印象だ。
――大会全体を通して期待することは。
三原 右腕の好投手が多い。シード8校に対して、シードになりそうな高校が4、5校あるというのも面白い。混戦の予感がする。
猪股 混戦になるのは間違いない。どこが勝ってもおかしくない。日程的には昔からは考えられないほど恵まれているので、力を出し切ってほしい。
■出席した県高野連のみなさん
顧問 三原 武博さん(元日向学院監督)
同 猪股 整(ひとし)さん(元理事長)
副理事長 餅原 裕士さん(都城商監督)
理事(県北) 浜田 登さん(富島監督)
(司会は理事長・児玉正剛さん)