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雪辱誓う佐久長聖と東海大諏訪 昨夏の悔しさ、球児の心に火がついた

2022年7月6日16時09分

朝日新聞DIGITAL

 104回全国高校野球選手権長野大会(朝日新聞社、県高野連主催)が9日に開幕する。昨夏、2年生で出場した試合で結果を残せず、この夏に「逆襲」を誓った強豪校の球児たちのいまを伝える。(高億翔)

     ◇

 「あそこで打てていたら……。今も思います」

 昨夏の準々決勝の初回、2死満塁。2年生ながら「6番レフト」で先発出場した、佐久長聖の寺川裕也(3年)の打球は詰まった当たりの左飛になり凡退。先制を逃した。

 その後、両チーム無得点のまま終盤にスクイズで1点を奪われ、0―1で岡谷南に惜敗した。

 春夏9回の甲子園出場を誇る佐久長聖。昨夏は優勝候補に挙げられ、29得点無失点、全試合をコールドで勝ちあがった。このまま快進撃を続けるはずだった。「初回の流れでずるずるいってしまった。試合が終わったのか、よく分からなかった」と寺川は振り返る。

 奈良県出身。2018年、夏の甲子園に出場した佐久長聖の1回戦をスタンドで観戦した。大会史上初のタイブレークとなり、延長十四回で旭川大(北北海道)を破った試合だ。佐久長聖のスピード感や集中力にひかれ、進学を決めた。

 3年になり捕手・副主将で迎えた春の大会では支部予選初戦で敗退した。だが、敗戦の中から得るものがあった。「投手をどうやってリードするかが重要」との思いを強くした。「打たれたら間を置くのが捕手の仕事」。投手に「落ち着いていこう」などとかける言葉を大事にするようになった。以前は、チームにミスが出ると表情や態度に出ていたが「選手も自分を見てるし、雰囲気も良くならへん」と思ったからだ。

 守備練習では誰よりも指示を出し、「肩と野球の頭」では誰にも負けないと自負する。考えることは色々あるが、やはり昨夏のことが頭から離れない。「今年こそ、と練習では2死満塁をイメージしてます」

 自分たちの代ではまだ結果は出せていない。「挑戦者」という気持ちで18年以来の頂点をうかがう。

     ◇

 東海大諏訪の投手、吉沢光貴(3年)の時間は昨夏から止まったままだ。

 昨年の長野大会1回戦の松本美須々ケ丘戦に吉沢は2年生で背番号1を背負い先発。初回の先頭打者に四球を出し、内野ゴロで先制された。その後も「リズムが悪かった」。六回を投げ終わるまで、ほぼ毎回、1死か無死から走者を出す投球が続いた。終わってみれば0―1で初戦敗退。前身の東海大三時代から、春夏4回の甲子園出場経験があるチームにとって、予期せぬ結末だった。

 自分の投球のせいで攻撃のリズムを作れなかった。試合を終え学校に戻ってからグラウンド裏で一人で泣いた。2年で背番号1を背負い「慢心があった」。

 そんな吉沢に野球部の横井宏典部長(30)が声を掛けた。「まだ真のエースじゃないよ」。「次の年こそ彼に託したかった」と横井部長は振り返る。

 その言葉が吉沢に火をつけた。真のエースが投げれば、どんな試合でも勝てるはず。最速130キロ台中盤の直球に、細かく動く変化球を織り交ぜ打たせて取るスタイルだが、「速さ」を求め、体の連動性が増す投球フォームを模索した。

 球速を意識したためか、春は打者のタイミングを外せず、結果が出なかった。もともと「タメ」を長く作り、打者の近くで球を離せるのが持ち味。今はその感覚を取り戻そうとしている。今夏は「背番号1」を速球派の大野甲四郎(3年)に譲ったが、2人合わせて「真のエース」だと自覚する。「チームが負けないことが何より大事」

 初戦の難しさを経験したからこそ、精神面で成長できた。「点を取られても、焦らずに我慢して投げたい」と10日の初戦に向けた調整に余念がない。今年は昨夏のような悔し涙を流すことはない。=敬称略

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