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投手の肩やひじを守る「球数管理表」 選手が気付いたもう一つの効果

2022年7月8日11時00分

朝日新聞DIGITAL

 成長期のまっただ中にある高校生の体をどうやって守るのか。高校野球界では、模索が続く。

 制度面では、タイブレーク制度や球数制限(1週間で500球以内)が導入された。今年の選抜大会では試合が悪天候などで中断した場合、翌日以降にその時点から続きを行う「継続試合」も始まり、夏の選手権大会でも導入される。

 それでは、指導の現場ではどんな対策を取っているのか。先進的な試みを行う群馬県の利根実高を訪ねた。

 「球数管理表」。利根実の投手たちはこんな冊子をかばんに入れて持ち歩いている。その日に練習で投げた球数などを書き込む。そして管理表には、こんな注意書きが添えられている。

 「1週間に500球投げること自体に、危険性がある。全力投球を3日連続でしないこと」

 この言葉には、4月から管理表を使い始めた米山右恭監督(25)の思いが詰まっている。

 館林高校時代は、主将で遊撃手。ひじや腰など常にどこかに痛みを抱えながらプレーしていたという。

 「高校生は目の前の野球に一生懸命。痛くてもついつい頑張ってしまう」

 だからこそ監督就任後、「選手のケア」を最優先に考えた。

 筋肉や骨に関する本や論文を読み、どうすれば選手の体に負担がかからないかを調べた。管理表の注意書きは、そうやって監督自ら考え出したものだ。

 表の書き方は簡単だ。

 「1週間で300球」を目安に、その週の合計投球数をあらかじめ決める。そして毎日の練習終わりに球数や、その日の体の状態を記入し、監督と選手で確認するという流れだ。

 米山監督は言う。

 「選手の体を守ることも指導者の責任。ケガ無く試合に出ることが、勝つことにもつながる」

 エースの宇洞(うどう)和隼(かずと)は、監督の教えの通り、毎日欠かさずに記入している。連投すれば2日後まで肩の張りが消えないことなど、「投球と体の関係」がだんだん分かるようになってきたという。

 だが、宇洞は、管理表の意義は別のところにあると感じている。

 「監督に体の状態を知ってもらえることが一番、大切だ」

 夏の大会が近付くと、「肩が痛いので今日は投げられません」とは言い出しにくい。でも、日ごろから監督と意思疎通を図っているので、監督から「今日は肩を休めよう」と声をかけてくれることが多い。宇洞は「ちゃんと肩やひじのケアができている。万全の体で大会に挑めそうだ」と話すなど、9日に開幕する群馬大会に向けて調子は良さそうだ。(吉村駿)

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