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球数制限の時代…「継投は監督の力量」 駆け引きを熟考する和歌山東

2022年7月4日13時41分

朝日新聞DIGITAL

 和歌山東は今春、選抜大会に初出場し、野球部の歴史に刻む1勝を挙げた。その大きな力となったのが継投策だ。「継投(のタイミング)は監督の力量だ」と米原寿秀監督はずばり言う。そして続けた。「こっちの継投を、相手がどこでしてくると思っているのか。その駆け引きに勝てるかどうか」。今夏に向けて思考を巡らせている。

 2020年春からケガ防止の観点から導入された「1週間500球」の投球数制限。チーム内での複数投手の育成は重要になっている。

 和歌山東は、右横手投げのエース麻田一誠選手を中心に、いずれも左腕の山田健吾、田村拓翔、石野涼の3選手らでつなぐのがいまのチームスタイルだ。

 きっかけは昨年9月にあった新人戦での智弁和歌山戦だった。降雨ノーゲームとなったが、麻田が5回まで1失点と好投。翌日の再試合は敗れたが、「前半は麻田でいけるぞ」と米原監督は投手陣の軸ができた手応えを感じた。後半、相手が麻田選手の投球に慣れてきても「うちには左の3人がいる」。タイプの違う投手を救援させ、打者の狙いを外す作戦だ。

 継投のためのチームづくりもきめ細かく手がける。降板後の投手を再び登板させることも想定すれば、投手に外野や一塁などを守らせなければいけない。だから、野手には柔軟な守備交代ができるように、複数のポジションを守れるようにしている。

 昨秋の県大会準決勝の智弁和歌山戦は1点差に詰め寄られた六回のピンチで先発の麻田をいったん下げ、石野が好救援。そのあと麻田、山田、麻田、山田の継投で競り勝った。

 今夏、和歌山東の継投策は周知された状況で戦うことになる。だが米原監督は、「すべて全力投球だった麻田が、打者の様子を見て力まずに凡打を誘えるような投球術を身につけた。山田はストレートが強くなってきた」と自信をのぞかせた。

 春の県大会で4強入りし、夏のシード校となった日高も継投で勝負する。

 4強入りをかけた相手は和歌山東だった。左腕の鈴木蓮清(れんじょう)選手が公式戦初先発。120キロ台の直球に緩いカーブを織り交ぜ、七回途中1失点。右腕の片山将希選手が好救援して勝った。鈴木選手は「投げる機会を与えてもらっていい経験ができた。夏はもっといい形で結果を出したい」。

 片山、鈴木に加え、昨夏に先発マウンドを踏んだ左腕山崎陽生選手を含めた3人が投手陣の中心だ。絶対的と言える存在がいないという出羽遼大監督のもと、互いを意識しながら、成長してきた。山崎選手は「和歌山東戦の鈴木の好投がすごいと思ったし、悔しかった」とライバル心を隠さない。

 取材で県内をめぐるなかで、ある公立高の監督から、「投手を複数人つくることにチャレンジしているが、絶対数として部員の数が少ないので難しい」との声を聞いた。しかし、投手の負担軽減を優先する時代になった。選手に活躍してもらうためにも、「監督の力量」も求められている。(伊藤秀樹、下地達也)

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