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「野球好きでいますか?」 初戦コールド負け、でも充実した3年間

2022年7月3日11時00分

朝日新聞DIGITAL

 【愛知】2日、第104回全国高校野球選手権大会1回戦、豊田南0―7安城南

 「まだ、ひっくり返せる」。豊田南の牧永和主将(3年)は0―6とリードされた七回表、そう信じていた。昨夏は九回、0―6から7点を奪って大逆転していたから。一つ上の先輩たち5人が、この日スタンドで応援していた。

 でも、打線はつながらず0―7でコールド負けに。「悔しいけれど、力は出し切れた。みんなそろって最後まで戦えた」

 選手みんなでスターティングメンバー(スタメン)を決める――。チームの決まりだ。この夏で監督を退く中島浩平監督が自主性を育てようと考えた。

 「きょうも自分たちで話し合って決めました。メンバーはこれがいまの完成形と思うので。100点満点のスタメン」と牧主将。

 先発は、3年生エース坂田粋選手ではなく、投手になって3カ月の2年生、川原晴斗選手。サードには守りのいい大塚敬介選手(2年)を入れた。「相手には練習試合で打ち込まれていた。情報が少なく、サイドハンドの川原でかわして接戦に」。川原は一回の無死二、三塁のピンチを大塚の好守からの併殺でしのぐなど、狙いが当たった点もあった。

 「自分で考えなければ強くならないし、自分たちで決めたらどんな結果も受け入れられるはず。スタメン決めは、監督のエゴになるときもあると思う。それを無くして、選手にのびのび野球をしてもらって、野球を好きなままで終わらせてあげたい」と中島監督は言う。プロを目指していた大学時代、自分たちでスタメンを決めてチーム力が上がった成功体験があった。

 中学では「野球はうまい方ではなかった」という牧主将には、主体性を求められた高校の2年半は驚きでもあったが、「すっきりして野球を終えられた」。

 スタンドにいた昨夏のエース村山総一朗さんは「先発投手を間違っちゃったこともありました」と笑いつつ、「みんなで話し合って決めるので、練習から必死でやるようになった」と振り返る。

 「3年生、野球好きでいますか?」。試合後、中島監督が語りかけた。3年生9人全員が手を挙げた。

 部員たちには別の思いもあった。国際交流に力を入れる豊田南では、ウクライナからポーランドに避難した1家族とオンラインで交流を続けている。日本語を教える動画の制作に野球部も協力した。牧主将は「小さなことだけど、少しでも力になれたらと思った。こういう状況で僕らは野球を頑張ることが一番のエールになると思った」と話した。(土井良典)

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