スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

人呼んで「駿河総合のツインタワー」 双子の兄弟で挑む最後の夏

2022年6月28日16時58分

朝日新聞DIGITAL

 【静岡】「ツインタワー」。駿河総合にはそう呼ばれる双子の兄弟がいる。右腕の原崎雄陽投手(3年)と左腕の翔陽投手(同)。ともに186センチで、長身から投げ下ろす直球が武器だ。投球を磨き、エースナンバーを争って切磋琢磨(せっさたくま)するライバルでもある。「自分たちで試合を作り、0点で抑える」。2人は、最後の夏を同じ思いで見据える。

 昨夏の大会2回戦。島田商を相手に、マウンドに立っていたのは翔陽選手。公式戦で先発投手を任されたのは2回目だった。練習試合で本塁打を打たれたことがある相手。3年生の先輩の最後の大会だと意識すればするほど、緊張で体が動かなくなった。四球や暴投が絡んで先制を許し、四回裏にマウンドを降りた。「頭が真っ白だった。自分はまだまだなんだなと思った」

 そんな翔陽選手をベンチから見守っていたのが兄の雄陽選手だ。雄陽選手はその春に捕手から投手に転向したばかり。苦戦する翔陽選手を助けることができず、代打として出場することもできなかった。「ナイスピッチング」。それでも回が終わるごとに、翔陽選手に声をかけ続けた。

 その夜、2人は無言で家路についた。相手投手を打ち崩せず、試合は0―4で敗れた。夕食の席で、ともに悔しさがこみ上げてきた。来年の夏は先輩の分まで勝ちたい。それが2人の目標になった。

     ◇

 小学2年から野球を始めた2人は、お互いが一番身近な練習相手だった。自宅の駐車場にネットを張って、一緒にティーバッティングをしたり、キャッチボールをしたりした。中学までバッテリーを組み、時には2人だけのサインを決めて試合に臨んだ。「言い合いになっても、気持ちは通じ合っていました」と口をそろえる。

 兄弟の関係は、雄陽選手が投手に転向すると、少し変わった。肩の強さを見込んだ望月俊治監督の指導で、雄陽選手が急成長する。チームから信頼される救援投手となった。焦ったのが翔陽選手だ。追い上げてくる兄に触発されるように、練習に打ち込むようになった。

 仲良しの兄弟から、ライバルへと2人は変わった。練習ではフォームなどを教え合うが、家では野球の話はしない。2人はチームの柱となり、いつしか「ツインタワー」と言われるようになった。

 今、2人は投球フォームの改善に取り組んでいる。翔陽選手はテンポの良い投球を求め、雄陽選手は球速140キロを目指す。「2人が力を発揮してくれたら、強豪とも渡り合える」と望月監督は期待する。

 まだ昨夏の悔しさは晴らせていない。秋季大会は新型コロナウイルスの感染で出場を辞退した。春の県大会は2回戦で敗れた。「春は先を見すぎてその前に負けてしまった」と翔陽選手。まずは目の前の一戦に勝つ。その先に見据えるのは、もちろん甲子園だ。

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ