田村vs福島西で開幕 福島大会 見どころ紹介
第104回全国高校野球選手権福島大会(朝日新聞社、福島県高校野球連盟)の1、2回戦の球場と日時が22日発表された。7月9日にヨーク開成山スタジアム(郡山市)である開幕試合は、田村と福島西のカードになった。3回戦以降の日程は、2回戦終了後に発表される。(滝口信之)
■Aブロック 聖光学院、頭一つ抜ける
昨秋の県大会、今春の県大会と東北大会を制した聖光学院が頭一つ抜ける。東北大会は4試合中3試合を逆転勝ちするなど打線に粘り強さが出てきた。勝負強さが持ち味の主将赤堀と、2年生の4番三好が打撃の中心。投手陣はエース佐山のほか東北大会で3試合登板した右下手投げ小松、左腕小林と多彩だ。
追うのは連覇をめざす日大東北か。昨夏の甲子園を経験した山下と奈須、長打力が持ち味の星野が攻撃の核。投手陣はエース小林に白石と堀米涼の両左腕と層が厚い。順当に勝ち上がれば、準々決勝で聖光学院とぶつかる。
ふたば未来学園の佐藤哉は投打の柱。小名浜海星の渡辺は昨夏も4番としてチームを引っ張った。
■Bブロック シード校 追う只見
東日大昌平といわき光洋の両シード校を、今春の選抜大会に21世紀枠で出場した只見が追いかける。
東日大昌平は最速150キロ超でプロ注目の右腕草野に期待が集まる。主将佐藤壱は広角に打ち分けるのがうまい。初戦で対戦する福島東は今春の県大会8強。阿部を中心に攻撃力があり、屈指の好カードだ。
いわき光洋は、昨夏の聖光学院戦で先頭打者本塁打を放った鈴木拓がチームを引っ張る。投手陣は昨夏も登板した鈴木天、右横手投げの小野など豊富だ。
只見の酒井悠は選抜で好投。大会後に負傷したが、今大会は背番号1としてマウンドに登る。チームの課題は打撃力で、選抜では18三振を喫した。勝ち進むには打線の爆発が不可欠だ。
■Cブロック 三つどもえの様相
シード校の光南と学法福島に、昨夏4強の福島成蹊と三つどもえの様相だ。
光南は昨夏も経験したエース小林と4番金沢がチームの中心。湯沢、藤田ら2番手以下の投手の踏ん張りが2006年以来の甲子園出場には必要だ。
春の県大会で61年ぶり4強の学法福島は最速140キロ超のエース佐々木、左横手投げの塙と投手陣が充実。昨秋は得点力不足が目立ったが、山本はパワーがあり川上は好機に強い。
福島成蹊は昨夏も活躍した野地が打線を引っ張り、武藤、渡辺綾の両右腕がチームを支える。
今春の県大会に出場した相馬と平工、会津学鳳のほか、今大会唯一の連合チームあさか開成・小野の戦いにも注目が集まる。
■Dブロック 学法石川・古豪注目
昨夏を経験した選手が多く残る学法石川を、県立古豪の2校が追う。
学法石川は1番打者権守、長打力がある上野、倉田、保科に、春の県大会3位決定戦で勝ち越し打を放った根本と打線は昨夏の経験者が多く残る。ただ、東北大会1回戦では弘前学院聖愛に完封負け。23年ぶりの優勝には、好投手をいかに攻略するかが鍵だ。
追う福島商と磐城は、いきなり2回戦でぶつかる。福島商エースの左腕山田は春の県大会で聖光学院を1失点に抑える好投だった。一方、磐城は今春の県大会出場を逃した。一昨年の甲子園交流試合でベンチ入りした野部が攻守の要だ。
今春の県大会で16強入りした須賀川創英館と田村も力がある。