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選手と追った野球愛 元笠田高監督が育成功労賞

2022年6月7日10時00分

朝日新聞DIGITAL

 高校野球の育成と発展に尽くした人に日本高校野球連盟と朝日新聞社が贈る「育成功労賞」が6日発表され、和歌山県立の笠田(かせだ)、田辺の両校で監督や部長を19年務めた牧野充洋(みつひろ)さん(59)=海南高校美里分校=が選ばれた。笠田高校の監督だった2005年夏の和歌山大会では1948年の創部以来初の準優勝。「監督」と呼ばれることを好まず、選手と同じ目線に立って野球に携わってきた。

 牧野さんは「受賞は光栄でありがたいこと。天職と思っている保健体育教諭の仕事のなかで、好きな野球に関われて幸せです」と話した。

 高野町高野山出身。橋本高校時代は三塁手としてプレーした。進学した日体大では武道がしたくて少林寺拳法に打ち込んだ。96年から田辺高校で4年間、野球部長や副部長を経験し、00年から17年間、笠田高校で監督を務めた。

 モットーは「好きな野球を楽しむ」。自ら動いて挑戦する姿を見せた。選手と一緒に早朝からウェートトレーニングをこなし、ノックは左右両方で打てるように練習。練習では、打撃投手だけでなく走者役もした。「オレも走るから」と地域のハーフマラソン大会に選手を誘った。

 選手の自主性を尊重する「ボトムアップ」の指導を心がけた。毎日の練習メニューはプリントにして全員に配った。そこには「自分たちで目標を決めよう」「がんばって挑戦してみよう」と言葉を書き添えた。

 「監督」とは呼ばないでほしいと選手たちには伝えていた。「まきやん」とひそかに呼ぶ選手もいたが、それがうれしかった。「体育の先生がグラウンドに出て、野球をみているという感覚だった」

 05年の第87回全国高校野球選手権和歌山大会。勢いに乗ったチームは、準決勝で桐蔭高校に勝ち、決勝で智弁和歌山と対戦。中盤までリードする展開だったが、終盤に失点し、敗れた。「試合を重ねながら強くなっていった。高校生のパワーに感動させられた」と振り返る。

 母親の介護のため5年前、高校野球から離れた。いまは全校生徒21人の海南高校美里分校に勤務する。

 毎朝4時半に起き5キロ走るのが日課。ベンチプレスやスクワットなどいまでも、ウェートトレーニングは欠かさない。今夏、かつての高校球児が出身校別のチームとなって再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」に母校橋本高校から出場。5日の星林戦では三塁の守備で軽快な動きを見せ、勝利に貢献した。59歳以上が参加資格のシニアソフトボールの県内チームにも最近、新人として加入した。「80歳、90歳になっても体力と気力を落とさず、向上していきたい」

 野球部の卒業生一人ひとりに「白球を追う 純粋な心を いつまでも」と書いたボールを贈ってきた。「純粋に野球を楽しむことを忘れないでほしい」。高校野球の指導者や選手に伝えたいという。(伊藤秀樹)

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