群馬県勢コールド負け、夏に向け見えてきた課題も 高校野球関東大会
【群馬】第74回春季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は23日、栃木県総合運動公園野球場で準々決勝2試合があった。県予選優勝の前橋育英、同準優勝の健大高崎はともにコールドで敗れ、4強入りを逃した。
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両チームとも準々決勝はコールド負け。大敗の中、夏への課題も見えてきた。
前橋育英は投手陣が12安打を浴び8失点。六回以外は毎回、先頭打者の出塁を許し、走者を背負う投球が続いた。2番手で登板した岩崎鈴音(2年)は直球を狙い打たれ6失点。「甘い直球は全く通用しない。制球力が大事だと分かった」
県大会の5試合で54得点の打線もこの日は散発6安打。相手右腕は直球こそ130キロ前後だったものの、丁寧に低めを突いてきた。岡田啓吾主将(3年)は「狙い球をしぼれなかった。打てない時にどう点を取るか。得点パターンを増やさないと勝てない」。
健大高崎も先発した多田結祐(2年)が二回途中で7失点。捕手の清水叶人(3年)が「良かったのに狙われた」と振り返る直球を相手打線に引っ張り込まれ、2本塁打を浴びた。
打線は相手の左投手に苦しんだ。投球のほとんどが変化球。序盤で開いた点差を埋めるため、打って走者を進めようとしたが、打ち気をそらされ、3併殺を奪われた。散発2安打で、得点圏に走者を置いたのは一度だけだった。
ただ初戦は桐光学園の速球派右腕から本塁打を含む6得点。「直球は打てる」という自信もつかんだ。清水は「夏への課題は変化球を打つことと、投手のレベルアップ。この二つです」。はっきりと話した。(吉村駿)