銚子商が接戦制す、春季関東地区高校野球大会開幕
第74回春季関東地区高校野球大会(関東地区高野連主催、朝日新聞社など後援)は21日に栃木県で開幕し、千葉県大会準優勝の銚子商が1回戦で青藍泰斗(栃木3位)に4―3で勝利した。22日に明秀日立(茨城1位)との2回戦があり、県大会優勝の市船橋も山村学園(埼玉2位)と対戦する。(上保晃平)
■冬の練習 ピンチにも自信 銚子商・飯島聖矢投手(3年)
マウンド上ではポーカーフェースを貫いた。
2点リードの九回表、銚子商のエース飯島聖矢投手(3年)は、相手先頭打者に初球を右翼席まで運ばれた。それでも、無表情。「次を抑えたらいい。引きずらないようにしよう」
スライダーやチェンジアップ、カットボールといった変化球を、後続にも淡々と投げた。
最後は相手の代打を125キロの直球で左邪飛に打ちとった。「勝ちにこだわっていた」と右手で軽くガッツポーズをしてみせたが、口元は引き締まったままだった。
「コースにしっかり投げていれば、全然打たれない」。その自信が、マウンド上で動揺しない理由だ。
冬には試合を想定して一度に100球以上を、内外に投げ分けてきた。力まずに投げることを意識し始めてからは、球のキレも増した。
沢田洋一監督は「落ち着いて丁寧に投げていた。ただ、後半にすこし高めに浮いた球を打たれていたのを反省してもらいたい」と注文をつけた。
県内最多の甲子園出場回数が入学の決め手だったという飯島投手。「1球を大切に失投を減らす。最近は出場できていないが、自分たちの代で甲子園にいきたい」