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明秀日立マネジャー、選手顔負けの副主将 大声に秘める2年前の無念

2022年3月27日18時33分

朝日新聞DIGITAL

 (27日、第94回選抜高等学校野球大会2回戦、市和歌山2-1明秀日立)

 「外野、下がって!」。明秀日立(茨城)のベンチで大声を張り上げていたのは、マネジャー兼副主将の田中杏璃(あんり)さん(3年)。記録員を務めながら、金沢成奉(せいほう)監督の言動を見て、一球ごとに守備位置の変更などを身ぶり手ぶりで選手たちに伝えた。「選手以上に戦う姿勢が出ている」と周囲が評する姿の裏に、2年前の悔しさがあった。

 田中さんは2歳上の兄で、野球部員だった大誠(たいせい)さんと一緒に甲子園に行きたいと、同校を選んだ。当時、野球部に女子マネジャーはいなかったが、金沢監督に便箋(びんせん)2枚の手紙をつづって入部を志願。熱意が認められ、2020年春、野球部マネジャーになった。

 だが、直後の同年5月、新型コロナウイルスの急拡大で夏の甲子園中止が決まり、兄妹の夢はたたれた。その後に開かれた県高校野球連盟主催の独自大会には、大誠さんら3年生全員が試合に出場。ふだんは試合に出ていない選手が安打を打つたび、ベンチはわき上がり、笑顔が広がった。

 そんななか、田中さんは甲子園がなくなった悔しさをかみしめていた。「お兄ちゃんたちと同じ気持ちで夏の大会を戦えなかったし、100%は支えきれなかった」。持ち前の大きな声を試合中も出すようになったのは、それからだ。守備位置の変更や走者の動きなど、金沢監督の言葉を選手たちに伝え、選手に率先して声をかけると、勝てる試合も増えた。昨秋、プレー以外の面でチームの手本になって欲しいと、異例の副主将を任された。

 ずっと夢見ていた甲子園のベンチ。チームは惜敗したが、「何度来てもドキドキして胸が熱くなるような場所だった。目標としていた甲子園に来られて、仲間に感謝しています。負けて悔いは残ったけど、また夏にここに戻ってきます」と笑顔を見せた。(西崎啓太朗)

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