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選抜出場の高知、吹奏楽部は9人だけ 現れた息ピッタリの強力助っ人

2022年3月25日20時30分

朝日新聞DIGITAL

 (25日、第94回選抜高等学校野球大会2回戦、高知3-6国学院久我山)

 選抜高校野球大会第7日の25日、第3試合に登場した高知のアルプス席は、迫力ある吹奏楽が印象的だった。実は部員は9人だけ。他校の強力な応援を得ての演奏だったが、高校野球ファンの耳に「高知の音」をしっかりと残した。

 一回裏、高知の攻撃が始まると同時に、一塁側アルプス席では、ジャムブロックと呼ばれる打楽器の音を合図に、球場を揺るがすかのような重低音が鳴り響いた。

 高知は昨秋の四国大会で優勝を飾り、選抜出場をほぼ確実にした。だが、応援を託される吹奏楽部顧問の吉良希英(のりひで)先生(60)は困っていた。部員が9人しかいないのだ。

 吉良先生は同校吹奏楽OBで、自身も高校時代にアルプス席で演奏したことがある。「部員にも演奏する機会を与えたい」。そう思い、四條畷(しじょうなわて)学園高校(大阪府大東市)でマーチングバンドを指揮し、高知の吹奏楽部も指導している今川直紀さん(41)に相談。今川さんは「うちは野球部がないので、甲子園で演奏し、共に胸を熱くしたい」と快諾。同校の41人が合流することになった。

 演奏するのはウルトラマンやレディー・ガガさんの曲をアレンジした3曲のみ。「他校に多くの曲をお願いするのは申し訳ない」と吉良先生。両校の事前の音合わせはなく、それぞれの学校で練習し、大会を迎えた。

 甲子園で初対面した両校の生徒たちだったが、演奏が始まると息がピッタリで、高知の公文彩愛(あやめ)部長(17)が「こんなに大勢で演奏したことはなく、迫力があって楽しい」と声を弾ませた。四條畷学園の星山幸美(こうみ)部長(17)も「こんなにたくさんの観客の前で演奏できるなんて光栄」。

 3曲だけだが、「高知の演奏曲と覚えてもらえたのではないか」と今川さん。試合は終盤、国学院久我山(東京)を相手に高知は粘ったが、その攻撃を後押しするかのように、ジャムブロックの乾いた音が小気味よく球場にこだました。

 演奏は1イニングに1曲ずつ。「打者ごとに曲を変えて演奏が中断することなく、応援の生徒たちもリズムを取りやすそうだ」と、吉良先生は応援席に目を向け、何度もうなずいた。(前田伸也)

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