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甲子園に響け「一本」 魔曲となった国学院久我山のチャンステーマ

2022年3月25日12時30分

朝日新聞DIGITAL

 選抜高校野球大会で大会初勝利を飾った国学院久我山。一塁側アルプス席では、吹奏楽部の生演奏が選手を後押しした。好機の場面で球場の雰囲気も変える、あの曲で。

 22日の1回戦、1―0の三回の攻撃。アルプス席の野球部員の合図で、指揮を担当する吹奏楽部の天野京香さん(3年)が構えた。

 「一本いきます!」

 楽器を持つ部員たちの表情が、ぐっと引き締まった。金管楽器の高音が響き渡る。好機に演奏されるチャンステーマ「一本」で、演奏すれば点が入るという「魔曲」だ。この回も成田陸(同)の安打で、追加点を奪った。

 今大会、ブラスバンドは各校50人までの入場が認められている。この日は高1~3の吹奏楽部員約40人と卒業生らが演奏した。新型コロナウイルスの影響で、練習再開は今月に入ってから。野球応援は昨秋の都大会以来だった。部長の坂本心瑚(ここ)さん(同)は「ずっと演奏していなくても、一本は体が覚えている。三回の初めての一本は気合が入った。やっぱり魔曲は“神”ですね」と喜んだ。

 坂本さんの代は、国学院久我山中学3年だった2019年夏の甲子園でも演奏した。西東京大会や甲子園でも一本で点が入り、SNSで魔曲と話題になった。坂本さんは「演奏すると雰囲気が変わり、球場、選手、観客に一体感が生まれる」。演奏する側も背筋が伸びる曲という。

 原曲は、高校野球を題材にしたあだち充さん原作のテレビアニメ「タッチ」の「星のシルエット」。双子の弟・上杉和也のテーマ曲だ。野球部員から依頼され、吹奏楽部の大坂結城コーチがアレンジして16年夏から演奏が始まった。

 最初は応援曲の一つだったが、勝利を呼び込む曲としていつのまにかチャンステーマに「昇格」。昨秋の都大会決勝でも、九回に一本を演奏し続け、チームは逆転サヨナラで優勝を決めた。同部の森山英(はな)さん(同)は「一本は力がある。音楽の力が強い」。指揮担当の天野さんも「一本で選手が乗って、打ってくれる」と話す。

 野球部の上田太陽主将(同)も、一本には不思議な力があると感じる一人だ。「ザ・魔曲。観客が一本に乗せて応援してくれて、球場がホームのようになる。あの曲が流れると、背中を押される気がする」

 智弁和歌山の「ジョックロック」や習志野(千葉)の「レッツゴー習志野」など、チャンスで演奏して流れを引き寄せることで知られる魔曲。久我山の一本には歌詞をつけているが、新型コロナ対策で、声を出しての応援はできない。だからこそ、吹奏楽部員は「音に乗って届け」と音色に力を込める。国学院久我山は25日に、ベスト8入りをかけて高知と対戦する。魔曲を味方につけて、勢いに乗れるか。(野田枝里子)

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