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選抜出場のクラーク国際、親元離れた部員たちは愛される地域の「孫」

2022年3月17日19時30分

朝日新聞DIGITAL

 第94回選抜高校野球大会が18日、開幕する。北海道地区代表のクラーク国際は創部以来、地域住民との交流を続けてきており、町を活気づけようと、開幕日の試合に臨む。

 北海道のほぼ中央部、空知地区に人口約2万人の深川市はある。クラーク国際がある深川市の「納内(おさむない)地区」は人口約1500人で、山に囲まれた盆地には田畑が広がっている。この地で、選手たちはのびのびと3年間を過ごす。

 同校は1992年に開校した。広域通信制で全国に拠点があるが、その本部を深川市に置いた。校舎は移転した拓殖大北海道短大のものを譲り受けた。野球部は2014年に創部。校舎から徒歩5分の場所にある、閉校になった納内中学校を改装して野球部の寮に変えた。体育館は室内練習場になった。

 寮の玄関には「野菜ポスト」というプラスチックの箱が置かれており、農家や住民が家庭菜園で育てた野菜を届ける。「最初は手渡ししてたんだけど、きりがないからポストを置いて『曽我部 かぼちゃ』とかメモだけ残すようにしたんだよ」と笑うのは、野球部後援会事務局長で、近所で車屋を営む曽我部靖彦さん(54)。

 野球部の後援会は15年にできた。入寮式、入学式、総会、餅つき……。新型コロナウイルスが流行する前には一年中たくさんのイベントがあり、部員たちと交流していた。町内会費の一部が後援会費に充てられており、地域住民全員が後援会メンバーだ。道内の公式戦には貸し切りバスで応援ツアーに繰り出す。

 ツアーではバスの運転手も務める曽我部さんは「若い子がいなくなって少しずつ町が疲弊していたところに(野球部が)来てくれた。学校まであいさつしながら歩くその姿があるだけでみんな元気をもらえる」。

 毎年9月にある納内神社のお祭りでは、部員たちがおみこしを担ぐ。担ぎ手不足が深刻化していたところ、力持ちの部員たちに白羽の矢が立ち、任されるようになった。強力な助っ人として重宝されていたという。

 一人暮らしのお年寄りも多い中、親元を離れて暮らす部員たちは「孫」のような存在だ。野球部が住民同士が集まるきっかけを生み、地域のコミュニケーションが活発になった。

 部員たちはみな、野球の試合を通して感謝の気持ちを伝えるのがいちばんだと口をそろえる。「支えてくれた地域の方に恩返ししたい」。クラーク国際は18日の第3試合(午後3時開始予定)で、昨年11月の明治神宮大会で敗れた九州国際大付(福岡)と対戦する。(川村さくら)

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