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甲子園14回 広陵OBの名将が語る「考える野球」と「たんこぶ」

2022年2月17日10時00分

朝日新聞DIGITAL

 3月18日開幕の選抜高校野球大会に出場する広陵(広島)のOBで、監督として京都西(現・京都外大西)を甲子園常連校に育てた三原新二郎さん(81)が朝日新聞のインタビューに応じた。考える野球、いまの広陵、ライバル広島商……。指導者として春夏合わせて甲子園に14回導いてきた名将がずばり語った。

 ――自主性を重んじる野球が広陵の伝統といわれます。

 高校時代、三浦芳郎監督(当時)から教わったのは「考える野球」です。足に自信があった僕は、盗塁のときも監督からのサインなしで走った。打つときに意識したのは、走者がどこにいるか。そこにいるなら、どこに打たなければいけないか。守りでは、相手走者を観察して、どこに送球するか。常に頭で考えて次のプレーをする。野球というのは、そういうことだと教えられました。

 ――25歳で広陵の監督に就き、現在も大学で監督をされています。「考える野球」は指導にいきていますか。

 選手にはよくこう言います。「自分で考えてみろ。サインがなくてもスタートを切れるなら走ってみろよ」と。試合で失敗しても、「いまどう考えた?」と尋ねて、選手が説明できたらそれでいい。打てなくても、失敗してもいいんです。こう考えてプレーしました、といえる選手になってほしい。

 何でもやってみたらいい。失敗したら、なんで失敗したのかを考える。それでわからなかったら聞いてほしい。自分で考えれば、自分で何とかしようという気持ちが強くなる。それがお互いの信頼につながり、全員で勝とうという気持ちが生まれるんです。

 ――現チームは昨秋の中国地区大会を制し、明治神宮野球大会でも準優勝しました。

 森山(陽一朗)君をはじめピッチャーの仕上がりもよく、打撃陣も強い。みんないいスイングをしている。僕が広陵で監督をしていたときと比べて、今のチームはバッティングのレベルが相当上がっている。選抜大会ではエラーをせず、ピッチャーが四球を出さなければ、うまく勝ち上がっていくだろう。

 ――中井哲之監督のチームづくりは、学年などの「垣根」をなくしてフラットな組織にすることが特徴です。

 我々の時代は、上級生と下級生はきちっと分かれていた。試合でも「ここで打たなかったら先輩に何か言われるんじゃないか」というのはありましたね。先輩を立てなきゃという気持ちもあった。

 いまは、上級生も下級生も同じ気持ちで、勝つという目的をめざす指導ができている。先輩だから、後輩だからという縮こまった考えがなくなれば、試合に対しても楽な気持ちで臨めるでしょう。中井監督の指導で、非常によい状態ができていると思う。

 ――選抜大会には広島商とともに出場します。三原さんにとって広島商とはどんな存在ですか。

 選手時代も監督時代も、「目の上のたんこぶ」だったね。とにかく広商に勝たないと、甲子園には出られない。だから、「よそに負けても広商には絶対負けるなよ」と言われていた。練習でも、頭の中ではいつも広商を意識していたよね。

 広陵は広商に負けたくない。広商は広陵に負けたくない。そういう伝統があって、切磋琢磨(せっさたくま)してお互い強くなってきた。広島県の球界を引っ張って、レベルを上げていると思う。

 ――甲子園で広島商との対決が実現するかもしれません。

 実現したら、やっぱりうれしいですよ。甲子園で広陵と広商が戦うのが夢ですからね。両チームとも、自分のやりたいことを一生懸命やって、成功させてほしい。日ごろの思いを試合に出していけば勝てると思う。

 両方とも勝ち進んで、決勝戦をやってくれればうれしいね。でもやっぱり、広陵に優勝してほしい。広商には絶対、負けてほしくない。(聞き手・松尾葉奈)

     ◇

 みはら・しんじろう 広陵3年だった1958年に三塁手として春の選抜大会に出場。明治大を経て、65年に広陵の監督に就き、67年夏の全国選手権大会で準優勝した。その後、野球では無名だった福井(現・福井工大福井)を春夏連続の甲子園出場に導いた。京都外大西では2005年に全国選手権大会で準優勝。現在は広島文化学園大の監督を務める。

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