鳴門が9年ぶり9回目の選抜出場へ
3月18日開幕の第94回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の選考委員会が28日に開かれ、鳴門(徳島県鳴門市)の9年ぶり9回目の出場が決まった。徳島勢の選抜出場は、2019年に21世紀枠で出場した富岡西以来3年ぶりとなる。
この日午後3時40分ごろ、同校の校長室で出場決定の電話を受けた横田恵理子校長は「ありがたく、お受けいたします」と応じた。その後、グラウンドへ足を運び、整列した選手たちに甲子園出場を伝えると、選手たちはガッツポーズを決めて喜んだ。
三浦鉄昇主将(2年)は「うれしい気持ちでいっぱい。選抜に向けてもっと練習を積み、ベスト4を目指して戦う」と意気込んだ。
チームは昨夏の全国高校野球選手権徳島大会で、優勝候補筆頭と目されながら初戦敗退。負けたその日から学校に戻って練習に励んできた。成果は花開き、昨秋の県大会で優勝。続く四国大会でも持ち味の粘り強さを見せ、準決勝で大会連覇中だった高知の明徳義塾を延長戦の末に下した。
四国大会準優勝の原動力となったエース冨田遼弥君(2年)は「昨年、3年生たちの夏を終わらせてしまった分、何としても選抜に出たかった。自分のピッチングで勝って、みんなで校歌を歌いたい」と活躍を誓った。
森脇稔監督(60)は就任以来、春夏11回目となる甲子園での指揮をとる。「四国大会では打線が低調だった。この冬にパワーアップして、全国の投手に渦潮打線で打ち勝つ」と、打力向上に力を注ぐ決意を見せた。(吉田博行)
■鳴門の昨秋の戦績
◆徳島県大会 ※優勝
2回戦 ○11―0城東(5回コールド)
準々決勝 ○10―0徳島市立(5回コールド)
準決勝 ○13―0池田(5回コールド)
決勝 ○9―2徳島商
◆四国大会 ※準優勝
準々決勝 ○2―0尽誠学園
準決勝 ○3―2明徳義塾(延長11回)
決勝 ●3―7高知