スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

「夏の終わりに」 長崎県高野連顧問会が発行

2021年11月19日09時00分 朝日新聞デジタル

 県高野連顧問会が「2021 夏の終わりに 『監督たちの思い』」と題した冊子をまとめ、県立図書館や各学校に配布した。今夏の全国高校野球選手権長崎大会は2年ぶりに開催され、56校52チーム(連合チームを含む)が白球を追った。高校野球を取り巻く環境は、コロナ禍や部員不足などで厳しさを増している。冊子には、その中で、どう選手と向き合っているのか、指導者たちの思いがつづられている。

 冊子は今回初めて企画された。全40ページで、25校の監督や部長が文章を寄せたほか、付録として6校のマネジャーらのメッセージなども掲載している。非売品で、約300部を刷った。

 監督たちの文章で目立つのは、部員数の減少についての悩みだ。佐世保商の田中利治監督は「毎年ぎりぎりの部員数で活動」と嘆く。他部から野球初心者の「助っ人」を借りて新チームを発足させたが、当初は戸惑ったという。

 だが、その上達ぶりに驚き、指導の幅が広がった。今後も部員減が続くと予想される中、「初心者を含めた多様な生徒を受け入れる寛容さ」や「様々なレベルの選手への指導の引き出しを持つこと」が必要だと指摘する。

 国見の後藤修監督も「部員数は3名、野球の原点であるキャッチボールはできますが、実戦練習が十分にできない」とこぼす。半面、「少ない部員数ならではの、きめ細かな指導もできる」とも。「甲子園にはほど遠い」が、前向きにとらえ、「部員の心身の成長に時間をかけて関わっていきたい」という。

 監督たちの指導法も変わってきた。諫早農の宮原寛爾監督は若い頃、過酷な練習を半強制的に課したことを「今は後悔しかありません」と振り返る。高校野球は教育の一環で、人を育てる大事な責任があるといい、「結果に振り回される指導は、生徒の成長にはつながりません」と言い切る。

 長崎北陽台の山口貴明監督にも、長く指導に携わるうちに「『主役は生徒』ということを忘れて自己中心的になっていたのではないか」との反省があるという。「子どもたちの野球を大切にし、野球を通して人間育成をする」のが今の目標になったとつづる。

 引退した3年生たちへのエールも目を引く。

 島原中央の李崇史監督は、ベトナム戦争に反対し、徴兵を拒否して批判を浴びながらも信念を貫いた米国のボクサー、故モハメド・アリを例に「雰囲気、空気に流されない確固たる自分を持って生きてもらいたい」という。上対馬の末永翔太部長も「自分が努力を続けてきたことに自信を持って社会に出ていってほしい」と激励する。

 「引退した今だからこそ言える。『甲子園だけが全てではないよ!』」とつづったのは、県内有数の強豪校、創成館の稙田(わさだ)龍生監督だ。実は稙田監督は入部してくる生徒たちに「甲子園だけが全てと思って3年間やってくれ」とげきを飛ばしてきた。だが、この夏は3回戦で選抜出場校の大崎に敗れた。「頑張ってきた3年生には申し訳ない気持ちでいっぱい。この悔しさを次のステージで晴らし、人生の勝利者となってほしい」と奮起を促している。(三沢敦)

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ