秋季高校野球、クラーク国際が初優勝 選抜出場確実に

2021年10月13日09時00分

 【北海道】第74回秋季道高校野球大会(道高野連など主催)の全道大会は12日、札幌円山球場で決勝が行われ、クラーク国際が旭川実を破って初優勝し、来春の選抜大会への出場を確実にした。甲子園出場は2016年の夏以来2度目となる。同校は来月の明治神宮野球大会に出場する。

     ◇

 優勝メダルとともに首にかけていたのは、銀色のペンダント。父の遺骨が入っている。「父ちゃん、やったよ」。優勝を決め校歌を歌いながら、涙を浮かべた目をぎゅっとつむり天を仰いだ。

 クラーク国際の越智飛王選手(2年)は六回表、1死満塁の場面で、右翼へ犠飛を放ち追加点を挙げた。ベンチへ戻ると佐々木達也部長からぐっと抱きしめられた。「うれしかった」。ほおを緩めた。

 2年前、同校でプレーしていた3学年上の兄・健斗さんが夏の大会を迎える直前に、父・一久さん(当時47)が急死した。越智選手は「野球の楽しさも難しさも、父ちゃんが教えてくれた」と言う。

 健斗さんは前年の夏も、その夏も決勝で敗退した。父のために甲子園に行くと誓いながら、あと一歩のところで涙をのんだ姿を目に焼き付けていた。2人の思いを受け継ぎ、「絶対に自分が甲子園に行くんだ」と決心して、入学した。

 遺骨で作ったペンダントは、普段は枕元の棚に起き、「おはよう」「今日も練習がんばってくるよ」と話しかける。秋の全道大会が始まってからは首にかけて試合に臨んだ。打席に入る前にはユニホーム越しにそっと触れ、力をもらった。「一緒に戦っている気持ちになれる」

 健斗さんから「フルスイングで行けよ」とメッセージをもらい挑んだ決勝。自らの打撃が勝利への追い風となった。父にとっても夢の舞台だった甲子園。行けたら、もちろんペンダントも持って行くつもりだ。「父と一緒に楽しみたい」(川村さくら)

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ