北越が2年ぶりの優勝、日本文理を破る 帝京長岡も北信越大会へ
2021年10月8日11時00分 朝日新聞デジタル
第145回北信越地区高校野球県大会の決勝が7日、ハードオフ・エコスタジアム新潟であり、北越が延長十回サヨナラで日本文理を破り、2年ぶりの優勝を果たした。3位決定戦では帝京長岡が東京学館新潟との接戦を制した。上位3校は16日から長野県である北信越大会に出場する。
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延長十回裏、1死満塁のサヨナラの好機。北越の丸山幹太主将(2年)に打順が回ってきた。2球目の外角のカットボールを振り抜いた。打球はセンターへの飛球に。「少し浅い」と感じたが、三塁走者の山田直輝(1年)が生還し、優勝を決める犠飛となった。
今夏覇者の日本文理バッテリーの配球を意識しすぎ打線は五回2死まで無安打に抑えられた。沈黙する打線に小島清監督は「狙い球ではなく、打てる球を打て」と指示。1点を追う展開だったが、丸山主将は「野球は後半から。あきらめるな」と仲間を励ました。
六回、相手失策を足がかりに同点とし、そのまま延長戦に。十回は下位打線が好機をつくり、主将のサヨナラ打を演出した。
チームはこれまで接戦をものにできず、勝ちきれないことがあった。「主将の自分が折れたらいけない」。そんな気持ちが結果につながった。
準決勝、決勝と接戦を制し、確実にチームが成長していると感じる。それでも「力を過信しすぎないように泥臭くいく」と北信越大会に向けて引き締めていた。
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帝京長岡のエース茨木秀俊(2年)が、被安打4、13奪三振で東京学館新潟を完封。6季ぶり3回目の北信越大会出場を決めた。
「準決勝ではピンチで焦ってしまった」というが、この日は落ち着いていた。
六回裏、2死満塁のピンチ。低めに投球を集めて相手打者を追い込んだ。ファウルで粘られた後も、最後はカーブで三振に抑えた。力むことなく138球を投げきり、自身初の完封。芝草宇宙監督も「今日の茨木は冷静だった」と語る。
16日からの北信越大会では「一戦一戦、集中して勝ちたい」と意気込んだ。(友永翔大)