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16強、目指したチームの姿そこに 甲子園を振り返って

2021年8月30日09時00分

 甲子園で勝てるチーム、そして応援されるチームになろう――。そう目標を立てて夏の甲子園に向けて走り続けた日本航空は16年ぶりに16強入りした。山梨大会前の新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生を乗り越え、甲子園で2勝を挙げた選手たちは大きく成長した。

 13年ぶりの甲子園出場を決めた日本航空。近年は春や秋の県大会を含めて、県の頂点にもなかなか立てていなかった。ほとんどの生徒が寮生活をし、クラブ活動が盛んで、全国大会に出場する部も多い。「自分たちも応援されるようになろう」。新チームになった時、部員たちで意識を一つにした。

 昨秋と今春の県大会ではいずれも準優勝。春の関東大会では選抜大会優勝の東海大相模(神奈川)を破り、他部の生徒からも注目されるようになった。

 「この夏こそ山梨の頂点に立って甲子園にいこう」。そう意気込んでいた矢先の6月、校内でクラスターが発生。男子サッカー部や男女バレーボール部など七つの部がインターハイ県予選を辞退した。

 野球部は山梨大会までまだ日数があったため、辞退の決定はしなかった。ただ、感染対策で大会開幕直前まで全体練習は禁止。十分な練習ができないまま大会に臨んだ。「コロナを言い訳にしない」、「他部の仲間の思いも背負って戦う」と気持ちを一つに戦い、甲子園の切符をつかみ、この思いは甲子園でも持ち続けた。

 甲子園での1、2回戦では多くの生徒たちがメガホンを打ち鳴らしエールを送った。2回戦後、久次米陸士主将(3年)は「応援があることで自分たちが持っている以上の力を出せた」と話し、「次も全力でプレーする姿を見せたい」と学校初の8強入りに向けて意気込んだ。

 3回戦は甲子園常連の智弁学園(奈良)との対戦。「緊張よりも楽しみ」と全国屈指の強豪校と戦えることについて話していた選手たち。1、2回戦で完投したヴァデルナ・フェルガス投手(3年)が七回途中まで投げ、5人が継投。一回に1点先制するも逆転を許し、力負けした。グラウンドからもベンチからも声を出し、最後まで諦めない姿に、スタンドの部員や保護者らもメガホンを力いっぱい打ち鳴らし、エールを送り続けた。

 試合後、力を出し切った選手たちに涙はなく、すがすがしい表情をしていた。その日の夜、宿舎でのミーティング。豊泉啓介監督は「(応援してくれた学校の)みんなに感謝の気持ちを伝えることが最後のおまえたちの仕事だ」と語りかけた。久次米主将は仲間らへの思いがあふれた。「みんなと野球をやってきたのは宝物。最高の指導者と仲間に出会えてよかった」と涙ぐみながら語った。

 掲げた目標通り、他部の仲間たちからの応援を受けて、甲子園で勝利を挙げた。「クラスターでどうなるかと思ったが、選手たちはそこで一つになり、精神的に成長した」と豊泉監督。コロナという逆境にも負けない先輩の姿は後輩の目にも焼き付いたはず。学校初の8強入りは後輩に託された。(玉木祥子)

 ■日本航空の甲子園での戦績

1回戦 4―0東明館(佐賀)

 六回2死一、三塁から重盗で先制し、八回に森と和泉の適時打で突き放した。守備も光り、ヴァデルナが大会一番乗りの完封。

2回戦 5―3新田(愛媛)

 四回に5安打の集中打で先制。七回に1点差まで詰め寄られたが、八回にヴァデルナが持ち直し、追加点を許さなかった。

3回戦 1―7智弁学園(奈良)

 一回に久次米が盗塁で好機を広げ、エドポロのゴロで先制したが、六回に逆転された。5投手が継投したが、終盤に加点された。

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