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智弁和歌山、優勝でも淡々と 選手が決めた最後の迎え方

2021年8月29日20時17分

 (29日、高校野球選手権大会決勝 智弁和歌山9-2智弁学園)

 「強打の智弁和歌山」は健在だ。名将として知られた高嶋仁(ひとし)・前監督(75)の後を中谷仁(じん)監督(42)が継いで3年。今大会も前監督時代からの積極的な打撃で智弁学園(奈良)との「兄弟対決」を制し、全国3603チームの頂点に立った。

 「甲子園は自分が持っている力以上のものがでる。思いっきり行け」。大会前、三塁手の高嶋奨哉君(3年)は前監督からそんな言葉をもらっていた。前監督は高嶋君の祖父だ。

 その言葉通り、準々決勝の石見智翠館(島根)戦では1打席目で直球を迷わず強振し、本塁打を放った。29日の決勝でも初回と七回に思い切りの良いスイングで適時打を放った。

 物心ついた時から「C」のロゴが入った帽子をかぶって甲子園球場へ応援に来ていた。練習の厳しさで知られた前監督の仁さんも、高嶋君には優しい「じいちゃん」。幼い頃から正月に仁さんの自宅で、バッティングの指導を受けていた。

 才能ぞろいの強豪校で正選手の壁は高く、昨秋の新チーム発足時は控え選手だったが、努力を重ねてレギュラーの座を勝ちとった。

 仁さんは長崎海星で、父の茂雄さん(46)も智弁和歌山で選手として夏に甲子園に出場しているが、高嶋君は2人が届かなかった優勝旗をつかんだ。

 「高校野球の指導者の理想像は高嶋先生」と言う中谷監督。練習ではバットをたくさん振らせ、強打の伝統を守った。「打ち勝たないと優勝はないと覚悟は決めてきた」

 その象徴が、主将で1番打者の宮坂厚希君(3年)だ。今大会では「どんどんスイングしていく」と積極的にバットを振り、打率5割と安打を量産した。

 決勝は試合開始のサイレンが鳴るなか、初球を振り抜き、中越えの二塁打。これで勢いづき、智弁和歌山は初回に4点を奪った。2番打者の大仲勝海君(3年)はこの日、4打数4安打と大活躍だった。

 選手の自主性を大切にするなど、中谷監督は新たな風も吹き込んだ。

 優勝を決めた瞬間、選手たちは抱き合って喜びを爆発させることなく、整列をした。宮坂君は試合後のインタビューで「礼に始まり礼に終わる」と、その理由を説明した。中谷監督も夢見てきた瞬間だが、選手らと話し合い、最終的に選手らが決めたのだという。

 智弁和歌山に、新たな歴史の1ページが刻まれた。(滝沢貴大)

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