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病に倒れた「岡木と一緒に」 神戸国際大付、驚異の粘り

2021年8月27日13時56分 朝日新聞デジタル

 4強入りはならなかったが、神戸国際大付(兵庫)は甲子園で驚異的な粘りを見せた。3回戦は長崎商に逆転サヨナラ勝ち、26日の準々決勝は近江(滋賀)を相手に九回二死から4点差を追いついた。

 仲間たちの健闘を、岡木優之介君(2年)は神戸市内の病室からテレビで見守っていた。

 岡木君は俊足と強肩が持ち味の外野手で、昨秋の大会は1年生ながらベンチ入りした。同級生で遊撃手の山里宝君とは寮への帰り道、「おれたちの学年でレギュラーを埋められるような『最強世代』を作ろう」と語り合っていた。

 だが、兵庫大会を目前にした6月下旬、学校の朝礼中に突然、倒れた。先天的な血管の異常が原因の病気ということだった。約9時間の大手術。一命は取り留めたが、約1カ月、集中治療室を出られなかった。

 いつしか「岡木のために」という言葉がチームで語られるようになり、やがて合言葉は「ために」ではなく「岡木と一緒に」に変わった。

 「頑張れ!岡木優之介 負けんな!! 一緒に甲子園行くんじゃけえ!!」

 兵庫大会では、広島出身の岡木君のためにこう書いたカードを、岡木君の白い練習帽に付けてベンチに掲げた。岡木君はなぜかこの帽子がお気に入りで、通学時にもかぶっていた。

 岡木君と練習でペアを組み、寝食を共にしてきた武本琉聖君(3年)は打席に向かう前、この白い帽子を見て「がんばるぞ」と語りかけた。不振に陥った時は岡木君を思い、自らを奮い立たせてきた。準々決勝と決勝の大一番で本塁打を打てたのは岡木君のおかげだと信じている。

 チームが兵庫大会を制した翌日、岡木君は頭の骨を閉じる手術を受けた。それから少しずつ言葉が出るようになった。

 病室のテレビで応援するだけでなく、25日の長崎商との試合は、車椅子で甲子園に来ることができた。サヨナラ勝ちに笑顔を見せ、仲間たちに「頑張ろうな」と語りかけられると、照れくさそうに左手でガッツポーズを作った。

 「来年、お前もグラウンドに立てるように頑張ろうな」。父親の幸一さん(45)がこう呼びかけるたびに、岡木君は「うんうん」と、力強くうなずいているという。(西田有里)

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