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しぶとくつなぎ、サヨナラ 智弁学園、26年ぶりの4強

2021年8月27日09時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する奈良代表の智弁学園は26日、準々決勝で明徳義塾(高知)を逆転サヨナラで3―2と下し、準決勝進出を決めた。智弁の4強入りは、小坂将商監督が主将を務めた1995年以来、26年ぶり2回目。県勢としては2017年の天理以来4年ぶり。27日は休養日で、28日の準決勝第2試合(午前11時半開始予定)で、智弁は初の決勝進出をかけて京都国際と対戦する。

     ◇

 智弁学園はしぶといチームになった。九回の守りと攻めに、培ってきた粘りが凝縮されていた。

 四回に1点ずつ入れてからは、智弁の西村王雅(おうが)(3年)と明徳義塾の吉村優聖歩(ゆうせふ)(2年)が相手打線を封じてきた。だが九回、西村が先頭の代木大和(しろきやまと)(3年)に一発を浴びた。

 智弁は追い詰められた。

 小坂将商監督は西村に代え、小畠一心(同)をマウンドに送る。1死から安打、安打、四球で満塁だ。西村と小畠の球をずっと受けてきた捕手の植垣洸(こう)(同)は「最少失点で抑えたら逆転できる」と信じた。小畠の球威のある直球で一ゴロ併殺。切り抜けた。苦しい中にも光を見ながら、その裏の攻撃が始まった。

 3回戦に続いてスタメン起用された1番の垪和(はが)拓海(同)が三遊間を破る。小坂監督は2番の森田空(同)に「バント」のサイン。ただこの日は、相手が激しく前に出てきたら打ってもいいことになっていた。2球目、森田はボール気味の直球を打って中前安打。無死一、二塁となり、甲子園の空気が変わった。

 変則の左横手投げで智弁打線を封じてきた吉村を追い詰めた。3番の前川右京(同)、4番の山下陽輔(同)が連続死球で同点。もう押せ押せだ。5番の岡島光星(同)が左打席へ。

 西村が岡島に駆け寄る。「外のまっすぐに張って、自分を信じていってこい」。岡島は「自分で決める」と念じた。1球目はファウル。2球目、インコースの直球に詰まらされた。力のない飛球は二塁手の定位置あたりに飛んだ。しかし相手の内野は前進守備。白球は必死で戻る二塁手と、駆け上がってきた右翼手の間に落ち、智弁に歓喜の瞬間が訪れた。

 全員で勝利への糸をつないだ。たとえば七回の守り。2死二、三塁から、左への大きな飛球を前川がフェンスにぶつかりながら好捕。打たれた瞬間、フェンス際に来るとわかったそうだ。「絶対に点をとられたらいけないと思って手を伸ばしたら、届いた」

 西村は言った。「3年生全員で練習してきたんで。逆転したときは、みんなの努力の結果かな思いました」。この一戦で智弁の選手たちはまた、心の中に強く信じられるものを手にした。ただ一つ目指してきた日本一まで、あと2勝。(米田千佐子)

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