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神戸国際大付、達筆すぎる切り札 「筆の呼吸」で輝いた

2021年8月26日21時02分 朝日新聞デジタル

 (26日、高校野球選手権大会 近江7-6神戸国際大付)

 屈伸と伸脚をしてから、打席に立つ。そして、バックスクリーン方向に向けてバットを回す。呼吸を落ち着けたら「整った」。あとはいつも通り、相手の投球を待つ。

 神戸国際大付の勝木力輝斗(りきと)には、周囲にあまり知られていない特技がある。

 小学2年から5年間、野球と同じくらい力を入れた書道だ。「段」のさらに上にあたり、小学生が取れる最上級の「特待生」の腕前だ。地元・兵庫県宍粟市のコンクールで金賞に入賞したこともある。

 野球少年としての一面しか知らない人に、「意外と字がきれいだね」と言われると、結構うれしい。

 チームでの役割は、パワフルな打撃が持ち味の、代打の切り札だ。一発勝負の代打を成功させるには、書道をやってきたことで自然と身についた秘訣(ひけつ)がある。

 書道では、たった1本の線を書くのにも、気が散っていると、ゆがんでうまく書けない。だから、「ルーティン」で心を落ち着かせる。

 書道では、筆に墨汁を含ませ整えるのは、必ずすずりの左端。息を吸って、吐いて、呼吸を整えたら、イメージ通りに筆を半紙の上で滑らせる。

 それを野球に応用したのが、冒頭の打席の入り方。書道のように、心と呼吸を落ち着かせるのだ。

 甲子園最後の打席は、4点を追う九回2死一塁で回ってきた。いつものルーティンのあと、相手投手と向き合った。

 1ボール1ストライクで迎えた3球目。高めに浮いた球をたたいた。左前打となり、好機を広げた。

 それまで3安打に抑え込まれていた打線を生き返らせ、チームは一挙4得点。驚異的な粘りのきっかけとなった。

 結果はサヨナラ負け。春の選抜大会でも、代打で2打数2安打。そして、夏の甲子園でも3打数2安打と抜群の働きを見せた。

 一番好きな漢字は「輝」。自分の名前にも入っている。正月の書き初めでもよく書いてきた文字だ。そして、字のごとく、「代打の切り札」として甲子園で輝いた。(高岡佐也子)

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