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いつか仲間を飛行機に ベンチで唯一、航空科在籍の選手

2021年8月26日06時45分 朝日新聞デジタル

 (25日、高校野球選手権大会 智弁学園7-1日本航空)

 日本航空の控えの外野手、山本昂旺(こう)は手先の器用さには自信がある。ベンチ入り18人のなかで唯一、航空科に籍を置く。飛行機の整備士になりたい。

 岡山県倉敷市育ち。幼い頃、祖父がよく岡山空港の展望台に連れていってくれた。巨大な旅客機が離陸する瞬間が好きだった。プラモデルにも夢中になった。クルーザーや海賊船など、パーツの使い方を考える過程がおもしろく、完成したときの達成感も心地よかった。

 初めて飛行機に乗ったのは、中学のときの沖縄への修学旅行。「今まで味わったことない感覚だった」。高所恐怖症のはずが、機上からの眺めに気分が高まった。那覇空港で整備士の仕事ぶりを目にした。ぴったりの仕事が見つかった。

 中学時代は内野も外野も守った。「野球が強くて飛行機について学べる高校がある」と担任の先生が教えてくれた。日本航空の学校公開で山梨まで行った。キャンパスには滑走路と野球部の専用グラウンドがあった。「ここしかない」

 航空科には整備士のほか、パイロットや客室乗務員を志す生徒も集まる。小型機のエンジンを分解し、部品を一つ一つ点検をして、再び組み立てる。数カ月がかりの実習もあり、部活動の時間は限られる。

 「基本を大切にする、道具を大事に扱う、チームで協力する」。両立は簡単ではなかったけれど、整備と野球には通じ合う部分が多かった。

 目標だった甲子園で2勝した。出場機会はなかったが、三塁コーチとしてがんばった。「与えられた役割は果たせたと思う。悔いはありません」。卒業後は専門学校でさらに学ぶ。「割引してくれよ」。将来の目標を知っているチームメートからはそんな声をよくかけられた。いつか自分が整備した便に乗って欲しい。腕を磨いておくから。(辻健治)

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