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ミラクルの伝統、健在 高校野球 愛媛代表の新田

2021年8月24日09時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権大会に初出場した愛媛代表の新田。1回戦では接戦をものにして勝利をつかみ、敗れた2回戦でも後半に追い上げをみせた。初めて迎えた聖地での夏で、堂々と戦い抜いた。

 白地に、青く大きな「nitta」の文字。その右上には小さくミカン色で、「えひめ」の3文字があしらわれたユニホームをまとって、選手たちは甲子園の土を踏んだ。故・一色俊作監督がチームを率いていた時代に作られたものだ。

 1990年春、一色監督と共に選抜大会に初出場したときも、このユニホームで戦った。敗色濃厚な場面でサヨナラ本塁打を放つなど、劇的な勝利を重ねて準優勝し、「ミラクル新田」と称された。

 岡田茂雄監督は「先人が築いた『ミラクル新田』というイメージは『転んでもただでは起きないチームだ』という意味もあると思う。そのイメージは大事にしていきたい」と語る。たしかに新田の選手たちは、逆境を常に前向きに捉え、努力を重ねていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で学校が休校になった昨春。5番打者の新納蒼大選手(3年)は、練習のない期間を「肉体改造の時間」と捉えた。

 食事を1日6食に増やし、筋力トレーニングに励んだ。細かった体は体重が10キロ増え、ひとまわり大きくなった。「感染が広がって嫌なこともあったけど、体作りにはプラスになった」

 愛媛大会では準々決勝で3点本塁打を放つなど、9安打9打点。中軸として打線に勢いをつけ、優勝に貢献。甲子園でも好投手相手に計2安打を放った。

 甲子園では、雨天で大会日程の変更が相次いだ。10日の初戦に勝利した後、2戦目までの期間は中10日。難しい調整を迫られたが、ここでもチームは前を向いていた。

 古和田大耀主将(3年)は、2戦目前日のオンライン会見で、「待たされたことをマイナスにせず、プラスにしていこうとみんなで話をした」と語った。

 初戦の静岡戦では無安打。室内練習を打撃フォームの修正にあてた。「上半身に力が入っていた。雨の期間でいい状態にできて試合に臨める」

 日本航空(山梨)戦では2安打。七回に3点を挙げる反撃の口火を切る一打を放ち、試合後の会見で「いい仕事ができた」と納得した様子で語った。

 奇跡は偶然に訪れるものではなく、自らつかみ取りにいくもの――。選手からはそんな意思を感じた。「ミラクル新田」の伝統は、この夏も健在だった。(照井琢見)

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