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大けがの主将を甲子園に 神戸弘陵、涙で結束し頂点に

2021年8月23日20時12分

朝日新聞DIGITAL

 23日、初めて阪神甲子園球場で行われた第25回全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝は神戸弘陵(兵庫)が高知中央を4―0で下し、5年ぶり2度目の頂点に立った。「キャプテンを甲子園に連れて行く」。神戸弘陵の選手たちは、この言葉のもとに固く結束していた。

 攻撃時、背番号78の小林芽生(めい)主将(3年)は三塁コーチスボックスに立った。二回、信貴(しぎ)友郁(ゆうか)選手(同)が中前へ2点適時打を放った。腕を回し、4点目の走者を本塁へ送り、喜んだ。守りのときはベンチの最前列に乗り出し、指示を飛ばし続けた。

 今春の選抜大会でチームは4強に入った。7番二塁手として引っ張った小林主将が異変を強く感じたのは、この大会の直後だった。右ひざがぐらつき、外れるような感覚が続いた。病院で前十字靱帯(じんたい)の断裂と診断された。最後の夏、プレーすることはあきらめざるを得なかった。

 野球部の寮で生活する3年生は、小林主将から直接、告げられた。みんな、泣いた。同室のエース島野愛友利(あゆり)選手(同)は2人きりになった時、伝えた。「一番つらいのは芽生自身だよね。自分たちが頑張るから」

 4月末、今大会の決勝の甲子園開催が決まった。

 「悔しいはずなのに、一切表に出さず、いつも仲間を激励していた」と石原康司監督(61)。小林主将は打撃投手を務めるなどチームを支えた。「私たちの目標は甲子園じゃなくて日本一でしょ」。時に厳しく、仲間を叱咤(しった)した。

 心が折れかけたときはあった。でも、「芽生を日本一の主将にする」という仲間の言葉に支えられた。この日、その言葉が現実のものとなった。

 優勝インタビュー、うれし涙で言葉に詰まった。すべての女子選手へのメッセージを問われると、主将はこう言った。

 「野球は一人でやるスポーツじゃない。みんなで力を合わせれば楽しい。みんな、今日はありがとう」(高橋健人)

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