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全国4強の父とつかんだ甲子園 西日本短大付の捕手

2021年8月20日20時46分 朝日新聞デジタル

 (20日、高校野球選手権大会 二松学舎大付2-0西日本短大付)

 西日本短大付の捕手・三宅海斗君(3年)の父・勉さん(48)は1990年の選手権大会で同校が4強入りした時のメンバーだ。31年前の自分たちを超えてほしい。20日の二松学舎大付(東東京)との対戦を、そんな思いで見守った。

 勉さんは90年の選手権大会に二塁手で出場。準決勝で、優勝した天理(奈良)に4―5で敗れた。初打席は足が震えたが、徐々に雰囲気に慣れ、2試合目には先制適時打を、準々決勝では2安打を放った。甲子園は「観客が、球場が、プレーを後押ししてくれる特別な場所」だという。

 今は大阪府堺市で造園業を営む傍ら、市内の少年硬式野球チーム「堺Bonds Young」で監督を務める。海斗君を小学5年の時にチームに入れ、守りの要の捕手を任せた。勉さんも捕手経験があり、捕球や送球などの基本を教え込んだ。何より、仲間への声かけやバックアップでの全力疾走などを徹底させた。

 負けず嫌いの海斗君は、その指導についてきた。「早起きして素振りをする」といった目標を自分で決めると、「朝6時に起床」などと書いた紙を家中に貼り、必ず実行した。

 努力が実り、中学3年でチームが所属する硬式リーグの大阪代表選手に選ばれた。打撃も注目され、東日本地域の甲子園常連校から誘いを受けたという。

 大阪出身だが、父の郷里の福岡県八女市にある西日本短大付に進んだ勉さん。母校への進学を強く薦めることはしなかったが、海斗君は同じ「西短」を選んだ。学校敷地内に寮やグラウンド、室内練習場を備える環境が気に入り、何より「父と同じユニホームで甲子園に立ちたかった」という。

 海斗君は高校でも熱心に練習に打ち込み、強打の正捕手になった。だが、今年5月に腰骨を痛め、試合に出られないどころか、練習ができなくなった。三宅さんは仕事を休み、福岡にかけつけた。状態はかなり悪く、いくつもの病院を当たり、ようやく治療してくれる医師を探し出した。

 6月下旬に復帰。甲子園出場をかけた7月の福岡大会中も海斗君を車に乗せ、福岡市内の病院に通った。福岡大会では本塁打2本を放ち、打率4割5分5厘と活躍。決勝前日、勉さんは「右手首が少し下を向いている。立てた方がいい」と助言した。小学生から見てきたからこそ気付くことができる、小さな修正点。この助言が生き、決勝では先制適時打を含む3安打で、チームを甲子園へ導いた。

 20日の甲子園での初戦は惜敗したものの、好投手を相手によく粘り、海斗君は無安打ながら3四球。勉さんはチームのために出塁しようという気持ちが伝わってきたといい、「ようやった」と繰り返した。その父と同じ舞台に立てて「うれしかったです」と海斗君。「ここで4強に残るなんて、やっぱりすごいです」(吉田啓)

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