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小松大谷、惜敗 初戦突破の目標「来年に」

2021年8月17日09時00分 朝日新聞デジタル

 【石川】日本列島を襲った大雨の影響で、小松大谷の初戦は延期を重ね、15日に行われた。しかも、当日は午後7時10分の試合開始。高川学園(山口)を相手に迎えた異例ずくめの試合は、思わぬ形で幕を閉じた。

     ◇

 同点の九回、1死満塁のピンチ。

 迎えた高川学園の1番打者に、マウンドの吉田佑久(3年)は3連続でボールを与えた。その前の打者にも4球連続で四球。制球力が持ち味のはずが、ストライクが入らずにいた。

 チーム初のナイター試合だった。照明が照らされた球場は、無観客試合の分、観戦が許された学校関係者らのたたくメガホンと、ブラスバンドの応援がひときわ鳴り響いていた。

 「大丈夫、大丈夫」。捕手東出直也(同)はマウンド上の吉田佑に向かって口を動かした。その言葉に落ち着いたのか、二つストライクを取った。だが相手打者も粘り、そこから4連続ファウルに。

 かつてないほど増す1球の重み。そんな時、右翼の岩野凌太に突然足をつるハプニングが起きた。九回途中までマウンドにいた2年生投手。仲間に背負われベンチに戻った。「先輩に迷惑ばかりかけて申し訳ない」。そう思い、涙を流した。

 試合は再開した。だが、吉田佑が投じた10球目は、外角の高めに浮いた。相手スタンドから歓声が上がった。

 午後9時40分、押し出し四球で幕を閉じた。

 「心の奥で、甲子園という舞台でちょっと押される気持ちがあったかもしれない」。吉田佑は試合後、そう振り返った。

     ◇

 チームは序盤、相手の好左腕・河野颯(3年)をとらえた。初回に東出の中前適時打で先取点を取り、三回には東出が今度は左翼線を破る適時二塁打を、吉田創登(2年)が中前適時打を放った。四回には石川大会で打率5割5分を記録した僧野我斗(3年)の適時打も飛び出し、リードを5点に広げた。

 だがその裏、先発のエース北方慈也(同)の球が高めに浮き始め、高校通算10本塁打の高川学園4番・立石正広(同)から2点本塁打を浴びるなど4失点。八回には同点とされた。この日登板した3投手で12四死球を与えたのが痛かった。

 「粘り強く勝つ」と書いて「粘勝」。そんなチームの持ち味を、相手に奪われたような展開だった。

     ◇

 36年ぶり2度目の甲子園。初の初戦突破はかなわなかった。

 それでも、東出は整列の際、笑顔でいた。「このご時世、憧れの甲子園で思いっきりプレーできたことへの感謝があった」からだ。

 主将の木下仁緒(同)も、毅然(きぜん)としていた。「来年必ず甲子園に戻ってきてほしい」。試合後の取材でそう語り、後輩に託した。

(敬称略)(小島弘之)

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