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高川学園が石川・小松大谷を破る 甲子園初勝利

2021年8月17日09時00分 朝日新聞デジタル

 【山口】高川学園が小松大谷(石川)を破り、甲子園初勝利を挙げた。試合開始は午後7時10分、ゲームセットは午後9時40分といずれも大会史上最も遅かった。2回戦は大会第8日第3試合(20日午後1時開始予定)で、神戸国際大付(兵庫)と対戦する。

     ◇

 兄と交わした約束の舞台で、中堅手の中村賢紳(けんしん)君(3年)が躍動した。

 四回裏、立石正広君の本塁打で2点を返し、その後の2死満塁の好機。中村君に打席が回った。スタンドで見守る大学生の兄、龍之介さん(18)を見上げると、「(体の近くから最短距離でバットを出し)球の内側をたたけ」というジェスチャー。「わかった」。目で合図した。

 追い込まれた4球目の外角の直球を、兄の助言通り内側からたたいた。打球は左前に転がり2点差。一塁上でスタンドに向かって、右手を大きく突き上げた。

 龍之介さんとは小学生の頃から同じ野球チームでプレーし、兄弟そろって高川学園中、高校に進学した。

 中村君は高校から本格的に外野手になった。50メートル5秒台の俊足を誇るが、中堅手だった龍之介さんはさらに足が速く、守備範囲が広かった。「龍だったら捕れた」と言われることが、何より悔しかった。肩甲骨を柔らかくするストレッチを繰り返し、暇さえあれば握力をつけるハンドグリップを握った。高校2年の秋には兄の隣で右翼手として県大会に出場。一緒に甲子園に行くことが2人の目標で、兄の存在こそ中村君の原動力だった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で昨夏の甲子園は中止に。開催された県の独自大会で高川学園は優勝した。中堅手として出場し、マウンド上で人さし指を突き上げた龍之介さんから、「2連覇して(甲子園に)行けよ」と託された。

 「兄ちゃんの分まで暴れてやる」。気迫のこもった強い思いで臨んだこの試合、八回無死一塁の場面では持ち味の足を生かしたセーフティーバントを決め、自ら同点の本塁を踏んだ。そして迎えた甲子園初勝利。「去年の分まで、やったぞ」。一緒に戦った兄に伝えた。(寺島笑花)

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