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阿南光の名を全国に 3年生唯一の2桁番号、終盤に代打

2021年8月16日19時24分 朝日新聞デジタル

 (16日、高校野球選手権大会 沖縄尚学8-0阿南光)

■阿南光 田中浩人選手

 この夏、初めての打席が甲子園で回ってきた。6点を追う八回2死、阿南光の田中浩人は代打に送られた。心を落ち着かせようとバットを強く握りしめた。

 背番号10の外野手。6人しかいない3年生の中で2桁番号はひとりだけだ。「いじられ役」の自分がマウンドに伝令に行くだけで、いつも表情が厳しい後輩のエースが笑ってくれた。それだけでもチームに貢献できていると思った。

 長距離走が得意だったから、駅伝の強豪高校に進むつもりでいた。でも、顔なじみだった別の中学のメンバーたちが阿南光で野球部に入ると聞き、心が揺らいだ。甲子園経験が豊富な中山寿人監督が定年退職を迎える年に、自分らが最上級生となることも知った。「みんなで甲子園へ行きたい」。再編統合で生まれたばかりの阿南光の名を全国に広めたかった。

 朝練やグラウンドの草抜き、日が暮れても続く練習は苦しかった。力のある後輩たちが加わって出場機会は遠のいた。それでも、付きっきりで指導してくれる中山監督の期待に応えたいと諦めなかった。厳しい練習を通じて、プレーだけでなく日常生活での立ち振る舞いなど人間性を磨いてもらえたと思う。

 甲子園の右打席に立つと、一塁側ベンチから仲間の声援が聞こえてきた。緊張をほぐす側だったのに、勇気づけられた。2球で追い込まれた。3球目、外角高めの直球を空振りして三球三振。1点も取れずに敗れ、悔しさは残る。試合に出たのはわずかだった。だけど、「充実した時間だった。野球部に入らなかったら今の自分はない」。胸を張ってそう言える。(辻健治)

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