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女子選手が引退試合 各校から集結「輝く場をもらえた」

2021年8月15日13時31分 朝日新聞デジタル

 埼玉県高校野球連盟に登録する3年の女子選手たちが今夏、「引退試合」に臨んだ。「接触などが伴うため危険」などとして女子選手は規定で公式戦に出られない。それでも、男子の中で努力してきた女子に「実力を試す場を」と、熊谷工の増田浩巳監督(59)が呼びかけて実現した。

 今年度の女子選手は9校の11人。うち7人(3年生4人、2年生3人)が3日、熊谷市の熊谷公園球場に集まった。男子2人を加えて「女子選抜」とし、熊谷工の1年生チームと対戦した。1―13で敗れたが、投手は100キロに達する力強い投球で相手から三振を奪い、攻撃では外野まで打球を飛ばした。

 主軸の4番を務めた本庄東の原口藍選手(3年)は、中学時代のチームメートだった熊谷工の瀬川朋花(ほのか)選手や蓮田松韻の鈴木心選手と一緒に内野を守り、気持ちが高まった。

 少年野球をする兄の影響で小学校3年生で野球を始めた。監督は父だった。高校生になって全国大会に出た父の教え子から、甲子園の土をもらい、憧れた。

 高校進学に向け、女子野球部のある高校の体験入部に行ったが、選んだのは男子と一緒に選手として受け入れてくれる本庄東だった。公式戦に出られない規定を知っていたが、「いつか出られるかも」との思いもあった。

 練習では基礎体力の違う男子についていくのに必死だった。冬場はタイヤ押しや走り込みなどきついメニューばかり。タイムや本数のノルマがあったが、「みんなと同じ本数を、遅くても、最後まで」と決め、やり抜いた。

 7月の第103回全国高校野球選手権埼玉大会。グラウンドに立てない原口選手は学校のプラカードを持って開会式に臨む予定だったが、コロナ禍で入場行進がなくなった。それでも「仲間と一緒に戦いたい」と「ボールガール」として臨んだ。ファウルボールを拾い、土で汚れたボールを磨き、主審に手渡した。「初めてみんなと同じ目線で高校野球独特の雰囲気を味わえた」

 約3週間後の「引退試合」の主役は自分だった。「ベンチで見るのと、自分がプレーするのは全然違った。輝く場をもらえた」。大学で教員免許を取って、中学の野球部で指導するのが将来の夢だ。「自分が、女の子たちが試合で活躍できる機会を作れればいい」

 県高野連関係者は「選手として出られない決まりがある中で、女子選手に活躍する場をどう与えられるかを考えていかなければならない」と話している。(仙道洸)

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