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日大山形の主将、母へ捧ぐ先制打 迷いなくフルスイング

2021年8月11日08時52分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権大会の開幕試合に臨んだ日大山形は10日、米子東(鳥取)を4―1で下し、8年ぶりに初戦で勝利した。たびたび走者をためながらも要所を締め、主軸が適時打を重ねた。2回戦は16日午前10時半から、浦和学院(埼玉)との対戦だ。

     ◇

 母の支えがあったからこそのフルスイングだった。

 一回、1死二塁で打席に立った主将の佐藤拓斗君(3年)は、フルスイングでいくとだけ決めていた。3球目、高めのボール球をはじき返すと、左前への先制の適時打になった。

 3カ月前は練習もままならない状態だった。昨年12月の打撃練習で左ひじを痛め、春になるまで本格的な練習に復帰できずにいた。完治したと思った矢先の5月、今度は左太ももが肉離れ。主将でありながら春大会に出られず、チームは決勝で敗れた。「チームを引っ張らないといけないのに」と焦りが募った。

 小さい頃からけがに悩まされた。小学生の頃のひじのけがでは、鶴岡市の自宅から往復6時間かけて、仙台市の病院に通ったこともある。支えてくれたのは、母の美賀子さん(52)だ。

 野球教室に通いたいと言えば、往復2時間かけて天童市まで車で送ってくれた。甲子園を目指すため、伝統のある日大山形に行きたいと言うと、美賀子さんは仕事を変え、山形市にアパートを借りて毎日食事をつくってくれた。

 「家族に支えてもらっている。簡単に落ち込んじゃだめだ」。佐藤君はそう自分を奮い立たせた。この夏に間に合わせようと週に1度、往復2時間かけて病院に通った。

 そして迎えた夢の舞台。この日は三回にも、フェンス直撃の適時打を放った。「野球に真剣な拓斗を支えることが楽しかった」という美賀子さん。その活躍ぶりを球場で目の当たりにし、「これまでの通院を思い出して涙が出た。打てて本当にうれしかった」。

 佐藤君も「勝ててうれしい」とは言うが、「目標は日本一」。山形大会の後、駐車場で待っていた美賀子さんに優勝メダルをかけてあげたように、「甲子園のメダルもかけてあげたい」。(福岡龍一郎)

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