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新田が鍛えた「球際の粘り」 中堅手の好捕で流れ変える

2021年8月10日20時22分 朝日新聞デジタル

 (10日、高校野球選手権大会 新田4-2静岡)

 グラブをいっぱいに伸ばすと、ずしりとボールの感触が手のひらに伝わった。「意地でもとってやろうと。最高の気持ちでした」。新田の中堅手・長谷川聖天(せいや)が、拳を突き上げながら笑顔が待つベンチへと駆けて戻る。球場の空気は、がらりと変わった。

 七回、失策が絡んで2点のリードを追いつかれた直後だった。なお1死一塁で相手9番の大飛球が中堅左を襲った。長谷川がすぐにスタートを切って背走する。左打者特有の左翼方向へきれていく打球は浜風にも乗って伸びていったが、それも想定内。「(四回に)左打者の同じような打球が来てとれなかった。次こそはと準備していた」

 飛び込んで好捕すると、すぐに起き上がって遊撃手へ。一塁へ転送され、飛び出していた走者までアウトにして併殺を完成させた。

 直後の八回。1死満塁の好機を築き、入山雄太の右翼線二塁打で2点を勝ち越した。

 2018年まで愛媛大会決勝に7度進んで7度敗れた。あと一歩を埋めるため、取り組んできたのが「球際の粘り」だ。打撃練習では、球速130キロ超の打撃マシンを実際より5メートル近づけ、追い込まれてもバントやエンドランを決める。守備でも、間一髪のプレーにこだわった。同校OBの岡田茂雄監督は「うちは最後まで粘り強くが身上。とくに長谷川は嗅覚(きゅうかく)があり、意外性もある」。

 選抜大会に初出場した1990年は次々と接戦を制して準優勝し、「ミラクル新田」と呼ばれた。今夏のチームもそんな声がつきまとうが、長谷川は胸を張った。「実力です」。たった一つのプレーで流れを奪い返し、初めて乗り込んだ真夏の甲子園に、校歌を響かせた。(山口裕起)

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