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甲子園をめざす過程があって良かった 佐々木朗希投手

2021年8月8日10時15分 朝日新聞デジタル

 夏の甲子園が帰ってきた。高校生最速の163キロを記録した大船渡(岩手)の佐々木朗希投手(19)=千葉ロッテマリーンズ=は、2年前の岩手大会で4試合29回を投げて計51奪三振。ただ、決勝には出場せずチームは敗れた。夢の舞台を追った当時を振り返り、後輩へエールを送ってもらった。

 ――岩手県沿岸南部の陸前高田市出身。県内外から声がかかったものの、地元で甲子園をめざすため、大船渡へ進学した。

 高校時代のことで思い出すことって、正直そんなにたくさんないんです。練習を頑張った後の帰り道は好きだったな。

 「うまいチームではない」とみんな思っていたので、1試合ごとに全力を尽くすしかなかった。一戦必勝、最後の夏の大会は初戦から気持ちを入れて頑張りました。印象に残っているのは4回戦の盛岡四との試合。九回に追いつかれて大変だった。

 ――2019年、高3の秋のドラフト会議では、4球団から1位指名を受け、千葉ロッテマリーンズに入団。体作りを重視した育成プログラムに取り組みつつ、今年5月27日にはあの夏に届かなかった甲子園でプロ初勝利を挙げた。

 1日の中でやることを決めたら、必ずやるようにしています。「今日はいいや」をなるべく減らす。高校時代は自分で考えて練習することが多かったので、プロになった今でも与えられた時間を自分で有効に使って練習できていると思います。

 きっかけは中学生の時。けがで思うようなパフォーマンスができなかった。自分にはどんな練習がいいのか、感じられるのは自分だけ。必要な練習かどうかはやってみないとわからないので、いろんなことを試したいと思うようになった。

 自分の考えを監督や仲間に伝えるのは大事だと思います。高校の時は、チームとしての意思を選手間で話し合い、迷った時に先生に助けを求めた。試合をやるのは自分たちだし、最後は一人といえば一人だし。いざという時の動きは、ふだんの練習から出ると思う。

 ――目標をどう設定しているのか?

 目の前に設定するのって、僕、嫌いなんですよね。目の前の目標もアバウトにはあるけど、大きな目標をつくる。過程は状況によって変わっちゃう。僕はうまくいかないと心が折れちゃうので、一番大きな目標だけを明確にして、あとはその時その時で対応したい派です。

 心の支えの一つは、よく連絡をくれる地元の同級生の存在。でも、一番は「自分の未来」です。こういう自分になりたい、という思い。一番遠い目標は、40歳まで野球選手でいること。なってみないとわからないけど、それくらいまでできたらいいなって。以前、別の取材で聞かれた時にお金持ちって言ったんですけど(笑)。地元に恩返しするにしても、何か始めるにはお金が必要。やりたいと思ったときに実行できるようにしておきたい。

 あいみょんの「ハルノヒ」って歌に「焦らないでいい いつか花束になっておくれよ」という歌詞があるんです。その言葉を聞くと、頑張ろうと思います。

 ――高3の夏の決勝では強豪・花巻東を相手に、試合へ出ないまま敗退。試合後、「投げたい気持ちはあった」と答えた。甲子園をめざす後輩に伝えたいことは。

 甲子園は高校野球をやるうえで、みんなの目標。めざすから頑張れる。そういう「過程」をつくってくれる場所なのかな。僕も3年間、甲子園に行くことが目標だった。本気でめざす過程が色んなものを生んでくれた。そんな時間があって良かった。

 甲子園は去年一度なくなって、また戻ってきた。人それぞれ思いは違うと思うけど、当事者が一番、大変さをわかってるはず。それぞれが感じたことを忘れないでほしい。いろいろなことがあった3年間だったと思う。その思いを大会にしっかりぶつけて頑張ってほしいです。(構成・御船紗子、坂名信行)

     ◇

 ささき・ろうき 2001年11月3日生まれ。岩手・陸前高田市出身で、東日本大震災後に隣の大船渡市に移った。小3で野球を始め、中3で141キロ、高2で154キロを記録。高3の4月、高校日本代表候補の合宿で高校生史上最速の163キロをマークした。千葉ロッテでの背番号は17。身長190センチ、体重85キロ。右投げ右打ち。

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