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8月1日の高校野球 大阪

2021年8月2日04時00分

 第103回全国高校野球選手権大阪大会の決勝は、大阪桐蔭が4―3で興国をサヨナラで破り、全国優勝した2018年以来3年ぶり11回目の選手権大会出場を決めた。興国は2点差で迎えた九回2死から同点に追いつく粘りをみせたが、46年ぶりの夏の甲子園まで、あと一歩及ばなかった。

     ◇

 主将が一振りで勝負を決めた。

 3対3の同点で迎えた九回裏。2死三塁の好機で、大阪桐蔭の主将、池田陵真君(3年)が打席に立った。ベンチに目をやると、「フリー」のサイン。西谷浩一監督(51)は、笑っていた。「お前が決めろ」と言っているように思えた。

 相手投手の配球を観察していると、スライダーから入ることが多いと感じた。「初球はスライダーが来るんじゃないか。狙いにいこう」

 コースは真ん中。狙い通りのスライダーがやってきた。思い切り振り抜くと、鋭い打球がレフトへ。走者が生還し、サヨナラ勝ちを決めた。「自分たちは勝った。もう一度甲子園で勝負ができる」。仲間のもとに駆け寄ると、じわじわと実感が湧いてきた。

 優勝を目指して臨んだ春の選抜大会で挫折を味わった。智弁学園(奈良)を相手に初戦敗退。その夜、池田君は宿舎でひとり、バットを振りながらかみしめた。「自分たちには力がない。今は『負けるチーム』なんだ」。甲子園での借りは、甲子園でしか返せない。夏にもう一度、大舞台に行くため、チームを引き締めた。

 池田君の胸に刻まれている言葉がある。「勝ちたいという気持ちをどこの学校よりも強く持つことが大切」。大阪桐蔭で主将を務めたOBの福井章吾さん(慶応大4年)の言葉だ。6月の全日本大学野球選手権記念大会で優勝した翌日、大阪桐蔭のグラウンドを訪れ、池田君に語りかけた。池田君は「必ず勝っていい報告ができるように頑張ろう」と思った。

 ちょうどそのころ、池田君は打撃面で不調に陥っていた。大阪大会を目前に控えた7月上旬の練習試合では5打数5三振。それでも「勝つという気持ちをもって状態を上げなければ」と、連日夜11時過ぎまで練習場でバットを振り込んだ。

 大阪大会では、本来の打力を見せつけた。26打数17安打14打点、打率は6割5分4厘。チームを11回目の優勝に導いた。

 試合後、西谷監督は「池田はやっぱり頼りになる。調子を崩しても、チーム作りはしっかりとやってくれた」。そして、教え子への期待を込めて笑った。「これからは日本一のキャプテンになれるかが試されます」

 池田君は気を引き締めるように語った。「優勝したことはうれしいけど、ここからが勝負。甲子園は春に勝てなかった場所。それを乗り越えて日本一をつかみたい」(安井健悟、甲斐江里子)

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