スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

コロナ禍、思い託して 高校野球選手権愛媛大会を顧みる

2021年7月30日09時00分

 57校56チームが参加した第103回全国高校野球選手権愛媛大会は28日、新田が初の頂点に立ち、幕を下ろした。102回大会は新型コロナウイルスの感染拡大で中止となり、2年ぶりに開かれた大会。コロナ禍で自分の役割を考え抜いた、10代の姿があった。

 川之石のマネジャー荒木春賀さん(3年)は、コロナ禍をきっかけに始めた習慣があった。

 昨春の休校期間中にできた、部のグループLINE。そこでプロスポーツ選手の言葉や本で見つけた言葉を、毎日欠かさず投稿した。「仲間との時間を一秒でも無駄にしたくない。少しでも勇気づけたかった」

 試合前日は、自分のメッセージも添えた。「最後まで諦めない心、執着心があれば必ず報われます。皆を信じて自分を信じて」

 初戦となる宇和島東との2回戦。一昨年夏の代表校を前に敗退したが、最後まで接戦を繰り広げた。試合後、涙ながらに笑顔をみせた荒木さん。「最後に最高の景色が見られました」と語った。

 昨夏、甲子園を目指せなかった先輩の思いを背負って大会に臨む選手もいた。

 両先発が次々と打者を打ち取り、引き締まった好ゲームとなった、開幕試合の今治西―松山学院戦。勝利を収めた今治西の門田鉄平主将(3年)は、前主将の山本英錬さんのユニホームをまとって出場した。

 昨夏の独自大会を終えた後、尊敬する先輩に「何か道具がほしいです」とねだった。でも自分は右利きで、山本さんは左利き。そこで、ユニホームをもらった。

 「甲子園へ一緒に行った気持ちになれたら」と臨んだ夏。新田に敗れて2回戦で終わった。ただ、目に涙はなかった。「甲子園につながる戦いを経験できて、充実した気持ちです」

 それぞれの思いが詰まった最後の夏に、感染症が影を落とした。校内で新型コロナの感染が確認され、休校期間が試合日と重なった松山工は、2戦目の出場を辞退した。

 全国でも出場の辞退は相次いでいる。最後まで試合を全うすることの難しさを痛感させられた。

 愛媛の頂点に上り詰めた新田。その成果が、選手たちの努力のたまものであることは言うまでもない。

 それに加えて、敗れた55チームの思いも背中を押してくれている。まずは無事に試合に臨み、夢の舞台で練習の成果を発揮できることを心から願いたい。(照井琢見)

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ