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7月28日の高校野球 京都

2021年7月29日04時00分 朝日新聞デジタル

 全国高校野球選手権京都大会は28日、わかさスタジアム京都で決勝が行われ、京都国際がノーシードから勝ち上がってきた京都外大西を6―4で破り、初優勝を決めた。選抜大会に続く、春夏連続の甲子園出場。選手権大会は8月9日、阪神甲子園球場で開幕する。

     ◇

 1点差に迫った四回、無死一塁。京都国際の4番、中川勇斗君は、「これは国際に流れが来ている。ここで打たなあかん」。ゆっくりと打席に向かった。

 チームは、二回に4点を奪われて逆転されるも、1点ずつ着実に追い上げていた。四回の先頭打者、植西龍雅君は、投手の後ろに落ちるラッキーな内野安打で出塁した。

 マウンドには、140キロ台の直球で押してくる京都外大西の西村瑠伊斗(るいと)君。中川君は、「直球を強くバットでしばくイメージだけを持っていた」。初球は顔面付近に変化球が来たが、ひるまない。2球目、ど真ん中に来た直球をたたいた。「完璧でした。打った感触ですぐに入ったと思った」

 両手でバットを持ったまま、打球を見つめた。スタンドに入ったのを確認してから、バットを右手で放り投げて走り出した。「歓声がすごくて、うれしかった」。逆転の2点本塁打に、三塁側スタンドが沸いた。

 先発した平野順大(じゅんた)君が、二回途中で降板。準決勝も平野君を救援した主戦、森下瑠大(りゅうだい)君が二回から早くもマウンドに上がっていた。中川君は「平野は調子がよくなくて、森下はまだ準決勝の疲れが抜けていなかった。打線で取り返すつもりだった」と話す。

 捕手としても投手を引っ張った。ボールが続くと、間を取り、肩を動かすしぐさで「楽にいこう」と声をかける。九回2死二、三塁の一打同点のピンチには、すかさずマウンドの森下君の元へ。「ここまで来たら気持ちやぞ」と声をかけた。

 最後の打者を打ち取ると、真っ先にマウンドへ駆け出した。捕手マスクを持ったまま、右手を高く突き上げ、喜びを爆発させた。「優勝できてうれしいが、夏の甲子園で勝つことがチームの目標。ここからがスタート」(吉村駿)

     ◇

 夏の甲子園まであとアウト一つ。だが、京都国際の2年生エース、森下瑠大(りゅうだい)君は、走者二、三塁のピンチを迎えた。グラウンドやベンチから「頼むぞ、森下」という声が響いた。マウンドで小さく息をはいた。

 京都外大西の中村友哉君に対し、6球すべてインコースに直球を投げ込み、三塁ゴロに抑えた。「過去の自分に負けない」という気持ちが投球に表れた。

 今春の選抜大会、東海大菅生(東京)との試合。1点リードの九回裏2死満塁の場面で、外角に甘く入った球を打たれ、サヨナラ負けした。「打者に当ててしまうかもしれないと思い、インコースを投げられなかった」と悔いが残った。

 その後、投球練習の時には打者を置き、インコースへ投げ込む練習を続けてきた。春の近畿大会のころには、インコースへ投げる感覚をつかんだという。

 最後の打者を打ち取った瞬間、安堵(あんど)と喜びからマウンド上で初めて笑顔を見せた。目標は京都大会優勝にとどまらない。「3年生のためにも勝ち続ける。個人としても全国の人に名前を知ってもらえるよう頑張りたい」と、甲子園での活躍を誓った。(原田達矢)

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