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7月28日の高校野球 神奈川

2021年7月29日04時00分

朝日新聞DIGITAL

 「復権」を期す名門が、176チームの頂点に立った。第103回全国高校野球選手権神奈川大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は28日、保土ケ谷球場で決勝があり、横浜が横浜創学館を17―3で破り、県内最多、3年ぶり19回目の夏の甲子園出場を決めた。横浜創学館は13年ぶりの決勝に臨んだが、初優勝はならなかった。2年ぶりとなる全国大会は、8月9日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。

     ◇

 3年ぶりの夏の甲子園がかかった決勝。その舞台で先制のホームを踏み、最後を締めくくったのは、復活をかける元エースだった。

 一回裏2死、一塁走者の横浜・金井慎之介選手(3年)は次打者の右前安打で三塁へ。右翼手が打球をはじき、三塁コーチが腕を回した。「行けるんだな」。さらに加速して本塁に間一髪すべり込んで生還した。

 最速148キロを投げる左腕。昨秋の県大会前に左ひじを痛め、その準決勝で登板したが、1アウトも取れずに降板した。投球練習すらできない時期も続き「どん底を味わった」。

 それでも、仲間を信頼し続けた。治療の間も他の投手にアドバイスを送り、不調の打者には真っ先に励ましの声をかける。村田浩明監督も「金井がいてこそのチーム」。決勝の前、小学校時代のチームメートからも「甲子園で頑張れよ」とエールをもらった。新型コロナの集団感染で大会を辞退した東海大相模で、捕手を務める小島大河選手(3年)からだった。

 大量リードで迎えた九回表の守備の前、村田監督から「最後のバッター1人任せるから、しっかり抑えてこい」と背中を押された。2死となり、左翼からマウンドへ。先発の杉山遥希投手(1年)からボールを受け取った。

 「真っすぐしかない」と投じた初球。詰まらせて飛球になった。ボールが右翼手のグラブにおさまる。青空を見上げ感極まった。「今までやってきたことは間違ってなかった」。マウンドに駆け寄った仲間もうれし涙で祝福してくれた。(黒田陸離)

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