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兄がいた日本文理を倒すため 弟は新潟産大付エースに

2021年7月28日05時17分

 (27日、高校野球新潟大会決勝 日本文理7-3新潟産大付)

 4点差の九回表、2死一、三塁のピンチ。「三振をとってくれれば絶対に俺たちが逆転してやる」。新潟産大付のエース・西村駿杜(しゅんと、3年)は、マウンドに集まった野手陣から声をかけられた。

 「絶対に抑えてやる」と渾身(こんしん)の内角低めの直球を投じ、空振り三振を奪った。「よっしゃあ」。普段は感情を表に出さないが、マウンドで雄たけびをあげた。「最高の球だった」と吉野公浩監督も語った。

 兄がいた日本文理を倒すために、新潟産大付に入った。兄の勇輝(21)は日本文理の投手で、4年前に甲子園に出場した。「投手として全てにおいて上」と評価する兄を超えるため「日本文理を倒し、甲子園で勝ち進む」のが目標だった。

 一回表、内野安打や味方の失策、四球で無死満塁に。相手の4番・渡辺暁仁(3年)に得意の外角直球をスタンドに運ばれた。いきなり4失点。「これ以上の得点はやらない」と気持ちを切り替えた。それまで直球で押していたが、仲間を信じて打たせて取る投球に変え、後続を断った。

 だが、日本文理の壁は高かった。相手打者はバットを短く持ち、確実に芯で捉えてきた。三回、六回にも失点。捕手の村山廉太郎(3年)に「自分のピッチングをすれば大丈夫」と励まされ、バックを信じ投げ続けた。七回以降を無失点で切り抜け、味方の反撃を待ったが、逆転はかなわなかった。

 試合後、「相手は今まで対戦したどんなチームより強かった」。そして「多くの人に支えられてここまで来た」と振り返り、超えられなかった兄にも「ありがとう、と伝えたい」と感謝の言葉を口にした。(友永翔大)

     ◇

 4番としての意地の一振りだった。八回裏2死一塁、新潟産大付の鈴木健太郎(3年)がとらえた打球は、左翼スタンド中段に飛び込んだ。

 今大会、8安打のうち長打が5本と、主軸としてチームの快進撃に貢献。だが、この日は、直球と変化球を織り交ぜた相手エースの投球に翻弄(ほんろう)され、四球を選んだものの三邪飛と三振。気持ちが空回りしていた。

 このままでは終われない。八回の攻守交代時、3番・五十嵐魁(同)から「俺がつなぐから後は頼む」と託された。五十嵐は内野安打で出塁。「絶対かえしてやる」と鈴木に火が付いた。初球、甘く入った変化球を振り切った。「気持ちが入ったすばらしい一投だったが、それ以上の気持ちで打ち返した」

 春先に左人さし指を骨折、焦った時期もあった。だが、打撃フォームを見直し今大会では打撃が開花。「やりきった」と野球に未練はない。これからはあこがれの消防士を目指し、新たな一歩を踏み出す。(里見稔)

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