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7月27日の高校野球 福岡

2021年7月28日04時00分

 福岡大会の決勝が27日、久留米市野球場であり、西日本短大付が真颯館を5―0で破って11年ぶり6回目の夏の甲子園出場を決めた。エース大嶋が好投し、3安打完封。打線も長打5本を含む12安打で着実に得点を重ね、つけいる隙を与えなかった。あと一歩甲子園に届かなかった真颯館も今の校名になって初の準優勝で、新たな歴史を刻んだ。西日本短大付は福岡代表として8月9日に開幕する選手権大会に進む。

     ◇

 打者も虚をつかれたように見送った山なりのスローボールが、捕手のミットに収まった。決勝の初回。西日本短大付のエース大嶋柊(しゅう)君(3年)が最初に投じたのは球速89キロのカーブ。初回は得意じゃない――。自分を落ち着かせようと考えた一球だった。この回を無難に切り抜け、上々の立ち上がりへとつなげた。

 準決勝は12安打を浴び、8点を失ったが、仲間たちの反撃で逆転サヨナラ勝ちをし、決勝に進むことができた。「次は自分が抑えて、必ずみんなと甲子園に行く」。そう心に決めて上がったマウンドだった。

 休養日の26日は午前中にキャッチボールなどで軽く体を動かし、午後はマッサージや長めの入浴で疲労回復に努めた。睡眠も8時間ほど取った。しかし、2日前の準決勝を176球で完投した疲れは残っていた。試合序盤はツーシームを多く投げた。直球より少し遅く、打者の手元で変化する。この球で相手の打ち気を誘い、何度も凡打に打ち取った。

 六回1死一、二塁のピンチでもペースを崩さず、丁寧な投球で4番打者から三振を奪い、5番打者は一塁ゴロに打ち取った。9回を被安打3で完投。相手走者が二塁に進んだのは2度だけで、流れを渡さなかった。

 試合前の思いの通り、自身の投球で仲間たちに甲子園への切符をもたらした大嶋君は、この日も124球を投じた。「いっぱい食べて、たくさん寝ます」。まずは体の疲れを取って、あこがれの大舞台へ向かう。(吉田啓)

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 八回裏、真颯館のエース松本翔(かける)君(3年)は無死一、二塁のピンチを迎えていた。ここまで5失点。もう1点も与えられないなか、相手が送りバントを失敗した打球に捕手が素早く飛びつき1死とし、続く打者を併殺に。仲間の好守で追加点を許さなかった。

 最速146キロの直球を投げる左腕として注目された松本君。福岡大会前は不調に苦しみ、捕手のミットをはね上げるような球威はなりをひそめた。練習試合で負けを重ねると、投手を指導する南良成部長からは「プライドを持って打者に投げ込む気迫がない」と、たびたび叱咤(しった)された。

 大会に入ると持ち前のノビのある直球が低めに決まるように。準決勝までの6試合をほぼ1人で投げ、3試合を完封。47イニングで失点4、奪三振51と、前評判通りの活躍をみせ、末次秀樹監督は大会中、「試合を重ねるごとにどんどん良くなっている」とほめた。

 決勝では西日本短大付の各打者に揺さぶられ、リズムを崩した。だが、苦しい表情を見せずに投げ続け、失点を重ねてもベンチに戻る時には平静を保った。

 「エースとして、マウンドを降りてはいけない」。投手としての心の成長を体現した150球だった。(吉田啓)

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 「諦めずに後ろにつないで、ここから勝とう。さあいこう」。5点を追う真颯館の九回表。主将・三浦青羽(あおば)君(3年)がベンチ前で輪になったチームメートに呼びかけると、球場に「しゃあ!」と声が響いた。

 昨夏の福岡大会後、末次秀樹監督から主将に指名された。自分の長所である、通りのいい声でもチームを引っ張ろうと心がけた。

 チームはこの日、五回まで1安打。六回、三浦君が四球を選び、次打者の安打で初めて得点圏に進んだ。後続が倒れて本塁は踏めなかったが、「ランナー出た、ランナー出た」と声を出し、チームメートを鼓舞し続けた。

 決勝ではヒット性の当たりを相手二塁手に好捕されるなど無安打だったが、大会を通じて3割5分近い打率を残した。「みんなに感謝しかない。いいチームだった」と話した三浦君。末次監督は「ずっと声を出して頼りになる主将」とねぎらった。(古畑航希)

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