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打撃不振の主将、「ダンゴムシ打法」で意地の一振り

2021年7月27日16時56分 朝日新聞デジタル

 (27日、高校野球岐阜大会準決勝 県岐阜商10-2岐阜各務野)

 主将の意地の一振りだった。6点を追う五回表2死満塁で、岐阜各務野の1番打者・可児和也主将(3年)は打席に立つと、腰を深く折り、お尻を突き出す独特のフォームで構えた。6球目の内角直球を振り抜き、左前へ運んだ。走者2人が生還し、チーム待望の得点をたたき出した。

 チームメートからそう呼ばれる、独特の「ダンゴムシ打法」は昨年始めた。球を見極めるため、体をかがめるようになった。怖さこそあるが、球を長く見られるようになったことで安打や四球で出塁が増えた。

 しかし、快進撃を続け、初の4強入りを果たしたチームの先頭打者にあって、打撃は低迷した。今大会は、この試合まで1安打と不調に陥った。緊張から硬くなり、悩んだが、犠打などでつなぎ役に徹しようと心に決めた。

 初の準決勝の舞台で回ってきた唯一の好機。「回してくれた仲間のために後ろにつなごう」とだけ意識した。心は自然と落ち着き、ベンチからの「頑張れよ」の声がよく聞こえた。

 初回に凡退した内角直球で攻められると確信し、バットを振り切った。当たりこそ良くなかったが、野手の間を抜き、2点適時打となった。

 「チームの精神的支柱」で、丹羽智之監督は可児主将の打順を1番から変えることはしなかった。「全体を見ることのできる主将」と信頼する丹羽監督。唯一の好機だった場面に飛び出した主将の好打を振り返り、「よう頑張ってくれました」と目を赤くした。

 試合は、打撃好調の県岐阜商に2―10でコールド負けした。相手校の校歌が流れる間、可児主将はバックスクリーンの方を見つめ続けた。「この仲間たちと歴史を残せた。野球を続けようと思う」。決意を語る目に涙はなかった。(山下周平)

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