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強豪校の礎築いた校長 「前代未聞」だった甲子園ノック

2021年7月27日09時00分 朝日新聞デジタル

 【宮城】東北高校を創設し、強豪校の礎を築いた五十嵐豊吉校長も、みやぎ野球の発展に情熱を傾けた一人だ。

 1929(昭和4)年、前身の東北中が小松島に移転し、野球グラウンドを整備。国学院大学で指導していた松尾勝栄を野球部監督に迎え、翌年、初の甲子園出場を果たした。

 甲子園の初戦の相手は、茨城の水戸中(現・水戸一高)。このとき5万余の観客を驚かせた出来事は、語り草となっている。

 試合前のノックの際、黒ズボンに白ワイシャツ、ちょうネクタイに口ひげを蓄えた初老の男性が、ベンチから飛び出してきた。

 右手のバットを、キセルをもてあそぶようにクルクルと手先で回しながら、左手で上げたボールにちょこんと当てる。カンカンと内野に小気味良いノックを始めると、その見事な姿に観衆は沸いた。

 そしてノックを終え、ネット前で、帽子を脱いで本部席に一礼すると、ツルツルの頭が真夏の太陽を受けてピカピカ。観衆は再びドッと沸いて、大きな拍手を送った。

 このノッカーこそ、58歳の五十嵐校長だった。校長による甲子園ノックは「前代未聞」と報じられたという。試合にも3―2で勝利。これは宮城県勢の甲子園初勝利であった。

 49年夏の甲子園では、息子の信四郎校長が、軽やかなノックを披露。豊吉校長が振るったバットは、2005年に出場した際に、曽孫の征彦監督(現・校長)によって再び甲子園でノックに用いられた。

 東北高校野球部は甲子園に向かう前、孝勝寺(仙台市宮城野区)の豊吉校長の墓前に必勝を誓う。情熱は現代に引き継がれている。

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