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7月25日の高校野球 佐賀

2021年7月26日04時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権佐賀大会(朝日新聞社・県高野連主催)は25日、佐賀市のさがみどりの森球場で決勝があった。接戦の末、東明館が2―0で佐賀北を下して初優勝を果たし、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。

     ◇

 2点リードの六回表2死一、二塁。長打で同点とされる場面で、東明館の捕手で主将、加藤晴空(そら)(3年)はマウンドに向かった。「冷静にな」。2年生エースの今村珀孔(はく)に、短い言葉をかけた。

 テンポよいピッチングと低めの制球力。打たせて取るいつもの投球を心がけろ。そう伝えたかった。

 初球、外角低めにミットを構え、わずかに外れた。2球目。打者の手元で変化する今村得意のカットボールで三ゴロにうち取った。

 九回、最後の打者にこの日14個目となる内野ゴロを打たせ、初の甲子園出場を決めた。アウトのコールの瞬間、加藤は右手を突き上げた後、人さし指を立て、マウンドへ走り寄った。

 中学時代、東明館の試合を見て、強さにひかれて高校から入学した。「甲子園に行きたい気持ちは誰よりも強い」。昨夏、新型コロナウイルスの影響で佐賀大会は中止に。甲子園への道が閉ざされた先輩をみて、思いはより強くなった。

 「守備でリズムをつくり好機を待つ。甲子園でも自分たちらしい野球ができれば勝てる」。試合後、声に力を込めた。「甲子園1勝が目標。そのスタートに立てた。楽しみしかない」

=敬称略(大村久)

     ◇

 七回裏、佐賀北のエース、荒谷紘匡(ひろまさ)(3年)は先頭打者に安打を浴び、大きく深呼吸をした。点差は2点。これ以上の失点は許されない。鋭い牽制(けんせい)球でまず走者を刺す。あと2人。2ストライクを取った後、最後はいずれも力のある直球で相次いで見逃し三振に抑えた。「よっしゃ」。心の中でガッツポーズした。

 昨夏からエース。もともと直球に自信があった。だが新チーム発足以降、県内の大会では準決勝や初戦敗退が続いた。肝心なところで直球を打たれていた。夏を勝ち抜くにはどうするか。球速で20キロほど遅い変化球で相手を惑わそうと意識し切れを磨いた。奪三振の数は徐々に増えた。

 だが、この日、タイミングをずらそうと多用した変化球が狙い撃ちされ、四回に2点を失った。チェンジアップ、ツーシーム、カーブ。どの球も打たれた。攻撃中のベンチで考えを変えた。「直球の割合を増やそう」。変化球の割合を減らし、ここぞという場面で自信のある直球を投げ込んだ。五回以降、一度も本塁を踏ませなかった。

 2年前の夏、先輩たちと甲子園のベンチに入り、1球ごとにわき上がる歓声を聞いた。そのマウンドに立つと誓い練習に励んできた。優勝を逃した後、グラウンドにひざまずき、左手で地面をたたいた。だが、その背中に、スタンドから「良いピッチングだった」と温かい声が聞こえた。

 今大会で奪った三振は全チーム中で最多タイの25。「自分の自信のある球で三振をとれて、よかった」=敬称略(松岡大将)

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