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幼い頃に菊池雄星が肩車 花巻東エース、つかんだ「1」

2021年7月25日12時39分 朝日新聞デジタル

 (24日、高校野球岩手大会決勝 盛岡大付9-4花巻東)

 八回表、投球が6イニング目に入った花巻東のエース、菱川一輝投手(3年)の球が高めに浮いてきた。

 先頭の左打者にフルカウントから逆方向に運ばれた。これを皮切りに連打を浴びて無死満塁。踏ん張りどころを迎えた。

 タイムを取り、内野陣がマウンドに集まったところで、ふぅっと息を吐いた。

 「ここを絶対に抑えて、流れを渡さない」

 強い気持ちで打者に向かったが、直球を右前に持っていかれた。このときの3点を含む4点を奪われ、マウンドを降りた。

 花巻東は幼いころからの憧れだった。

 保育園は高校から数百メートルの距離にあり、散歩の時間によくランニング中の野球部員を見かけた。その中にいたのが菊池雄星投手(現マリナーズ)。駆け寄ると肩車をしてくれた。

 それ以来、入る高校は花巻東と決めた。

 小学生になると、自転車でグラウンドまで通い、練習に熱いまなざしを注いだ。「菊池投手みたいになりたい」と。

 あれから約十年。歴代のエースが背負った念願の背番号1を手に入れた。打線では中軸を担い、「菱川のチーム」と佐々木洋監督が表現するほどの投打の柱に成長した。

 今大会は準決勝の1試合のみ登板。3イニングを無失点に抑え、満を持して臨んだ決勝だった。

 降板後、サードの守備についた。「腕を振っていけ!」と再三声をかける。ベンチ入り20人のうち14人が下級生だ。率先して声を出し、チームをもり立てた。

 九回裏、2死走者なし。試合終了を次打者席で見届けた。甲子園への夢はあと一歩のところでついえた。

 試合終了後にスタンドにあいさつすると、ベンチに入れなかった3年の姿が見え、うなだれた。「任せてもらったのに期待に応えられず、申し訳ない」

 今大会16打数7安打と打率は4割3分を超え、投打に非凡な力を持つ。

 「卒業後も野球は続ける」。この敗戦を今後の糧にするつもりだ。(大西英正)

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